AI専用の入口を用意するAXPとは?
──冒頭でうかがった「発見はAI向け、パーソナルな体験は人間向け」という考え方を、実装に落としたのがAXPだと理解しています。AXPは、人間向けのサイトはそのままに、AI向けの入口を並行して用意する設計です。なぜ、この「並行構造」を選んだのでしょうか。
調べていくなかでわかったのは、AIエージェントがウェブを見るとき、JavaScriptも動画も画像も見ていないことでした。ですから、AIエージェントに理解されるようページを最適化することが優先事項になります。
Scrunchは企業に両方の選択肢を提示しています。サイト全体をトータルで改善する道と、並行した体験を作る道です。最近はNLWebやWeb MCPなど、AIエージェント向けの新しい標準も次々に登場しています。AIエージェントは、生活者のために最速で正確な情報を取り出したい。人間の体験を損なうことなく、AIエージェントが評価しない不要なコードを自動的に削ぎ落とし、正しい情報を効率的に届ける。それがAXPです。
──ここで懸念になるのが、クローキング(ボットと人間に異なるものを見せるスパム行為)のリスクです。AXPが「安全かつ有効」だと言える理由を教えてください。
クローキングとは、「騙す」ことです。正しくない情報を共有する目的でGoogleのボットを騙す。だからこそペナルティの対象になってきました。生成AIを騙してはいけません。
一方AXPは、AIエージェントが正確な情報を、より簡単に、より効率的に取得できるようにするものです。ですから、クローキングの基準に照らして、AXPは何ら懸念にはなりません。Scrunchの顧客は、既存サイトの体験をトータルで改善することも、必要な箇所で並行した体験を自動的に構築することも選べます。
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【導入事例:Akamai】AXPで非指名検索のブランド露出が364%増加
Akamaiは、新製品に関連する一部のページを対象にAXPを導入した。Scrunchの「Optimizer」機能を用いて、サイト内から情報を集めAI向けに再構成し、AXP経由でAIエージェントに直接届けた。2025年12月1日〜2026年1月19日に、AXPを適用したページと適用していないページを比較した結果は次の通りだった。
- 引用の総数:85%増
- 引用を獲得したユニークプロンプト数:38%増(より幅広いプロンプトの回答で引用されるようになった)
- 関連する非指名検索(プロンプト)でのブランドプレゼンス:364%増(ほぼ5倍)
- ChatGPT単体での、競合と比べたブランドプレゼンス:133%増
引用数では、ローンチ以降もAXP適用ページが非適用ページを22%上回っている。Akamaiは今後、AXPをサイト全体に広げる予定だ。
また、Akamaiの他にも、開発者向けCMSのStrapiではAI検索の引用が226%増、データ基盤のTinybirdではAIプラットフォーム横断のブランド言及が3倍、AIインフラのRunpodではChatGPTを主要な獲得チャネルとして有料顧客が400%増えた。

