SHOEISHA iD

※旧SEメンバーシップ会員の方は、同じ登録情報(メールアドレス&パスワード)でログインいただけます

MarkeZine Day(マーケジンデイ)は、マーケティング専門メディア「MarkeZine」が主催するイベントです。 「マーケティングの今を網羅する」をコンセプトに、拡張・複雑化している広告・マーケティング領域の最新情報を効率的にキャッチできる場所として企画・運営しています。

直近開催のイベントはこちら!

Retail & Commerce Standard 2026 powered by MarkeZine & CommerceZine

イベントレポート

17,500円のバナナで価格と価値を問う カナダ発美容ブランドThe Ordinaryのポップアップ

個別取材:過剰な広告に頼らない、透明性を貫く姿勢

 ここからは、同ブランドでマーケティングを担当する丸山綾佳氏への個別取材の内容をお届けする。

──ブランドとして透明性を重視し始めた背景を教えていただけますか?

 創設者は、スキンケア製品の価格に大きな上乗せがあることや、成分・効果に関する情報がわかりづらいことに疑問を抱いてThe Ordinaryを立ち上げました。そのような背景があるため「透明性」は我々が最も重視するコンセプトです。

会場の入り口に掲示されたブランドからのメッセージ
会場の入り口に掲示されたブランドからのメッセージ

 透明性は製品名にも表れています。成分名をそのまま製品名に採用することで、どの成分が取り入れられるのかがすぐにわかります。最近はスキンケア製品の成分を自身で熱心に調べる消費者が多く、そうした環境と私たちの姿勢が非常にマッチし、支持をいただいていると感じます。

──日本での認知拡大や購買促進に向けて、どのようなチャネル戦略をとっていますか?

 口コミを通して認知を広げるスタイルが我々の強みです。日本に上陸した当初はアットコスメさんをメインに製品を展開し、まずは美容感度の高い方々に口コミを広めていただきました。次のフェーズとして、バラエティショップへと取り扱い店舗を広げています。

 また、オンラインでは公式ECサイトを持たず、手軽に購入できるAmazonでの販売に最も注力しており、売上も圧倒的です。日用品を求める方が利用するAmazonでの展開は、「スキンケアをすべての人に」という私たちの理念と合致していると考えています。

──ブランドとして、特に使ってほしいターゲット層は設定されているのでしょうか。

 理念に掲げているとおり「スキンケアをすべての人に」を前提としています。ただ実売ベースで見ると、やはり20代後半から30代前半の方々が売上の多くを占めています。

ファンと築く関係性と、変わらぬブランドの軸

──口コミを広げる上で、インフルエンサーとはどのように連携されているのでしょうか。

 単発のPR投稿を依頼する機会は多くなく、関係性をしっかりと築くことを大切にしています。まずは製品をお試しいただき、気に入ってくださった方をクローズドのワークショップにご招待するなどして、より深いファンになっていただきます。関係性が深まったクリエイターさんをカナダ・トロントの本国にご招待し、製造過程をご紹介するといった取り組みも行っています。

──今回のポップアップイベントに込めた思いを教えてください。

 今回は新製品の発表が目的ではなく、私たちが考えている「価格と価値」について理解していただき、ブランドの認知を広げたいという思いで開催しました。たとえば「『100%天然由来・ツヤを高める活力アップカプセル』と謳われているけど、アボカドの価格として3万500円は妥当なのかな?」と立ち止まっていただき、私たちが日常で使っているものが、いかにマーケティングのコピーに左右されているかを改めて考えるきっかけにしていただきたいですね。

──製品の価格には付加価値として、ブランド力も反映されていると思います。The Ordinaryのブランド力も今後ますます積み上がっていくと思いますが、それを価格に反映させるお考えはありますか?

 私たちの理念は「誠実なコミュニケーション」「誠実な価格」「誠実な品質」です。この3つの軸を大切にしているため、ブランド力が向上したからと言ってそこがブレることはありませんし、今後も変わらずに進んでいくと思います。

この記事は参考になりましたか?

  • Facebook
  • X
  • note
イベントレポート連載記事一覧

もっと読む

この記事の著者

渡辺 佳奈(編集部)(ワタナベ カナ)

1991年生まれ。慶應義塾大学環境情報学部を2013年に卒業後、翔泳社に新卒として入社。約5年間、Webメディアの広告営業に従事したのち退職。故郷である神戸に戻り、コーヒーショップで働く傍らライターとして活動。2021年に翔泳社へ再入社し、MarkeZine編集部に所属。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

この記事は参考になりましたか?

この記事をシェア

MarkeZine(マーケジン)
2026/10/13 07:30 https://markezine.jp/article/detail/77810

Special Contents

PR

Job Board

PR

イベント

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

アクセスランキング

アクセスランキング