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ダイレクトマーケティング戦国時代「アドテック九州2014」

「ダイレクトマーケティングはカッコ悪い!通販王国は『邪道でナンボ』じゃん!」【アドテック九州2014】


 ディーエムジー・イベンツ・ジャパンが主催する「アドテック九州2014」が、7月8・9日の2日間にわたり、福岡国際会議場で開催された。国内外から約100名のスピーカーが集い、総来場者数は3,800名を超えた同イベントの1日目のオープニングキーノートをレポートする。

通販王国九州で生み出したノウハウが東京へ流出している

 アドテック九州の幕開けを飾る1日目のオープニングキーノートのテーマは、「ダイレクトマーケティングはカッコ悪い!通販王国は『邪道でナンボ』じゃん!」。同セッションは、ペーパーカンパニーの中村修治氏をモデレータとし、やずやの矢頭徹氏、RKB毎日放送の久保敦氏、売れるネット広告社の加藤公一レオ氏らがパネリストとして登壇した。

有限会社ペーパーカンパニー/株式会社キナックスホールディングス 代表取締役社長 中村修治氏

 「通販王国九州とは言うが、九州で生まれた通販のノウハウが全て東京の大手メーカーに吸い上げられている。ここで生み出したノウハウが、すべて東京のほうへ持っていかれている状況はまずいのではないか?」という、中村氏の問題提起に対して、「ぜんぜんやばくない。そもそも通販は邪道だから」と一蹴したパネリストの3人。そんな力強い3人のプレゼンターたちにより、ダイレクトマーケティング成功の秘訣について語られた。

固定概念に縛られずに、まずやってみる

 通販業界において、成功企業として名の知れたやずや。本社を福岡県福岡市に構え、社員数はグループ全体で約200名、グループ会社は12社にのぼる。今ではベトナムをはじめ、海外にも事業を進出している。

株式会社やずや 代表取締役社長 矢頭徹氏

 「これまで様々なことに挑戦してこれたのは、『知らなかった強さ』があったから。知らないことは、固定概念がないこと。通販業界、すなわちダイレクトマーケティングにおいては、固定概念に縛られずに、まずやってみることだ。それこそが、やずやが成長した要因だ」と矢頭徹氏は語る。

固定概念その1:通信販売にテレビは合わない

 「今でこそ当たり前だが、かつてはテレビと通販はまったく関係ない、テレビCMは自己満足の世界だとさえ言われていた。でも私はどうしてもやってみたかった。その時は会社の利益が3億円程度しかなかったのだが、2億くらいテレビCMの予算に投下した。すると非常に効果的で、一気に売上が上がっていき、利益が5倍にアップした」(矢頭氏)

固定概念その2:WEBは無理

 「やずやの商品ターゲットは高齢者が多いのこともあり、WEBの施策は効果がないとずっと言われていた。今でこそ当たり前だが、10年前はWEBは絶対に無理だと言われていたが、それでもいろいろ取り組んでみた。チャレンジを積み重ねて、2008年には広告出稿量日本1になった」(矢頭氏)

 また、昨年(2013年6月~2014年5月末)に同社が行ったチラシのA/Bテストの累計回数は380種類を超えたという。固定概念に縛られずに挑戦することに加え、A/Bテストを繰り返し多くのPDCAを回してきたこと、そこにやずやのダイレクトマーケティングの大きな成功要因がありそうだ。

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この記事の著者

安成 蓉子(編集部)(ヤスナリ ヨウコ)

MarkeZine編集部 編集長1985年山口県生まれ。慶應義塾大学文学部卒業。専門商社で営業を経験し、2012年株式会社翔泳社に入社。マーケティング専門メディア『MarkeZine』の編集・企画・運営に携わる。2016年、雑誌『MarkeZine』を創刊し、サブスクリプション事業を開始。編集業務と並行して、デジタル時代に適した出版社・ウェブメディアの新ビジネスモデル構築に取り組んでいる。2019年4月、編集長就任。プライベートでは2児の母。...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2014/12/17 10:55 https://markezine.jp/article/detail/20540

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