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細分化したアカウント構造を再構築、YDNを最大限に活かす運用事例

MZ:そこで自由度を活かして効果を上げた好例は拾い上げ、全体のサービス水準の向上に反映する、と。

住友:そうですね。そもそもの推奨運用もしっかりとアカウントマネジメント部で定義して、各コンサルタントへ展開し、セプテーニとしての正解を提示していこうと考えました。それが、広告代理店の武器になるのだろうと思っています。

意味のない細分化を削り、CPC抑制へ

住友:また、良い、悪いに関わらずなぜ起きたかをアルゴリズムを元にレビューすることで、コンサルタントも無限のABテストのような状態から抜け出せました。また、先ほど倉友が挙げたような細分化についても、ヤフーさんと話し合って、意味のない枝分かれを削りました。

倉友:実際には、CVRがほとんど変わらないのに粒度を分けてしまっていたケースもあったので、それらを大幅に排除して構造を再構築しました。

 たとえば1,000個近くあった広告グループを20分の1程度までまとめたところ、広告の粒度で速くインプレッションのデータが蓄積されるようになり、クリエイティブの良し悪しを迅速に判断し、PDCAの高速化につながりました。また、不要な細分化をなくしたことで、広告ごとに適切な入札を行えたため、CPCが低下する結果となりました。

堀田:セプテーニさんでは、YDNのロジックを理解した上で理想的な再構築を行っていただけたと思います。単に構造をまとめればCPCが下がるわけではなく、データが蓄積され適切に広告が評価されることで、その広告にとって適切な入札価格で配信できるようになったのだと思います。

アカウント構造再構築とコンバージョン最適化の両輪

MZ:ロジックを理解した上でのアカウント構造の再構築、さらに組織も再編したことで、成果が上がるようになったのですね。これら一連の対応を、ヤフーではどうご覧になっていますか?

矢吹:とてもありがたいですね。アカウント構造の再構築は、運用スタイルそのものを見直す必要があるため、そう簡単には決断しにくいことです。

 また、ただやみくもにまとめれば良いというものではなく、無意味な統合では効果を出すことはできません。推奨している構造と実運用では、どうしても一致しない部分が出てきます。我々の推奨している構造とその背景をしっかり理解いただき、実運用に合う形で運用いただけたことが良かったと思います。

MZ:では最後に皆さんから、今後の展望をうかがえますか?

住友:引き続きセプテーニとしての広告運用の正解を追求し、全体の水準を高めながら仕組み化にも取り組んで、当社の武器にしていきたいと思います。

倉友:いちコンサルタントとしては、新たな構造を活用しながらクライアントの意図を汲んだ運用に注力して、強みを出していきたいですね。

堀田:システム的には、今後はコンバージョン最適化の機能の精度をもっと高めて、自動入札の効果も引き上げたいと考えています。

矢吹:アカウント再構築だけでは効率化に限界があります。アカウント再構築によってしっかりと学習させて、その学習データに基づいて自動入札をさせることが最終ゴールだと考えています。現在、コンバージョン最適化機能の抜本的な改善を進めております。アルゴリズムの抜本改善と同時に、広告グループ単位の目標設定ができるようにする予定ですので、ぜひご期待いただければと思います。

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この記事の著者

高島 知子(タカシマ トモコ)

 フリー編集者・ライター。主にビジネス系で活動(仕事をWEBにまとめています、詳細はこちらから)。関心領域は企業のコミュニケーション活動、個人の働き方など。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

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MarkeZine(マーケジン)
2017/03/29 18:42 https://markezine.jp/article/detail/26110

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