変化の中で直面する課題から新たなスキルを習得
青山氏自身、フルスタックというキーワードを軸に3・4年トレーニングを積んできた。半分は意識的に行い、もう半分は異動などの環境変化の中で図らずしも鍛えられていったそうだ。大切なのは、変化の中で直面する課題から、どのように新たなスキルや経験を身につけていけるか。
青山氏が新社会人として働いていた時分は、マーケティングの幅広い領域の中でも集客に関する部分、さらに言えばWebマーケティングのSEMやディスプレイ広告といった局所的なところでしか活動することができなかった。「自分自身がなりたいマーケターの姿やマーケティングが持つ本来の力強さを考えた時に、ビジネス構造全体をしっかりと理解して、利益を創出するところまでやっていきたいと考えていました。いろいろなご縁があり、結果として転職という判断をして、テックからビジネス領域に経験を広げてきました」と青山氏は語る。
徹底的に取り組んだカスタマーサポートとユーザーインタビュー
ビズリーチに移ってからも異動の度に大きな壁に直面してきたという。2015年には、主力サービスである会員制転職サイト「ビズリーチ」の担当から、新規事業であった若手向け転職サイト「キャリアトレック」へと籍を移す。当時、同種のサービスが群雄割拠する中で、どのように選ばれるサービスにしていくかということが大きな課題だった。デジタルマーケティングを出自とする青山氏にとって、これまでのテクニックがほとんど通用しない状況だったのだ。
どのマーケットで勝負をしていくのか、ユーザーの悩みはなにか、どういう価値を提供するのかについて徹底的な考察が求められた。そこで青山氏が取り組んだのが、カスタマーサポートとユーザーインタビューだった。問い合わせ対応を通じて、自分たちのプロダクトそのものを見直す過程は、マーケティングを学び直す上でとても大きな糧になった。
キャリアトレックの事業推進を通し、ビジネス領域に関わるSTPやUSP、インサイト分析といったものを習得していった青山氏。さらに、それをクリエイティブに活用することで「とりあえず3年の3年が過ぎました」という印象的なキャッチコピーが生まれた。キャリアトレックの会員数は2017年10月時点で36万人を突破した。
フレームワークを学び新規事業に身を投じる
実践の場で様々なスキルを習得していった青山氏であったが、体系的にフレームワークを学ぶ機会がなかなか訪れなかった。そこで、社外のマーケティング講座へ積極的に参加するという選択肢を選ぶ。自分に足りていないものを冷静に分析し、外に学びの場を設けることも大切なことだろう。
直近では、社内ベンチャー的なプロジェクトである事業承継M&Aプラットフォーム「ビズリーチ・サクシード」にプロデューサーとして参画。プロダクトの要件定義からPR・広報のストーリーテリングやカスタマーサクセスまで、幅広い業務を取り組んでいる。
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市川 明徳(編集部)(イチカワ アキノリ)
MarkeZine編集部 副編集長
大学卒業後、編集プロダクションに入社。漫画を活用した広告・書籍のクリエイティブ統括、シナリオライティングにあたり、漫画技術書のベスト&ロングセラーを多数手がける。2015年、翔泳社に入社。MarkeZine編集部に所属。漫画記事や独自取材記事など幅広いアウトプットを行っている。
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