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いかに「企業と顧客がつながる体験」を作るのか?アフターコロナのBtoBイベントマーケティングに迫る

彼らの関心事が肌感覚でわかるまで、解像度を徹底的に上げる

──イベントの集客において大切なことは何でしょうか?

山本:酒居さんが先ほどさらっと1,000~2,000名集客しているとおっしゃっていましたが、多くの方はまずイベントの集客面で苦戦していると思います。

酒居:各チームでいろいろと試行錯誤しながらやっているのですが、一番大切なのは最初に申し上げた「誰に届けたいか」だと思います。予算がなく、どう集客していけばいいのか悩んでいた時期に考えたのは、対象に対する解像度を徹底的に上げることです。

 目の前にいるユーザーさんをイメージし、その方々が見ているメディアを見にいくようにしました。たとえばSaaS企業のマーケターが対象の場合、その方々が「普段Twitterで情報収集している」と聞けば、Twitterで「誰をフォローしているか」「何に対してリツイートやいいねをしているのか」などを見ていく形です。

 すると徐々に、彼らの関心事が肌感覚としてわかってきます。そうなると、おのずと訴求すべきことやチャネルが具体的にイメージしやすくなるのです。

今オンラインイベントに求められる「テーマの細分化」

──イベントマーケティングは今、どのように変わってきているのでしょうか。

山本:2年前のコロナ禍直後は“オンライン”という新しい波が来て、オフラインに比べて集客しやすいこともあり、ウェビナーやカンファレンスの開催がものすごい勢いで増えていきました。

 ただ、多くの企業さんが「イベント後にお客様との接点が持てない」「リード数や集客数が増えたのは良いけれども、商談化率にうまくつながっていない」といった課題にぶつかりました。そこで開催頻度を見直したり、質の部分における議論が始まったりした模索期が、この1年半ほど続いています。

 2022年からは、オフラインでお客さんとつながることが選択肢として戻ってきました。それを踏まえたイベントマーケティング戦略や顧客体験設計を、多くの企業さんが考え直していると思います。

酒居:波に乗ればある程度集客できた状態から、オンラインイベントが大量にある中で「なぜそのイベントを選ぶのか」という理由がより重要になってきています。

 コロナ禍前のリアルイベントでは、情報として腐らない普遍的・本質的なストック型のコンテンツを提供することを大切にしていました。しかしコロナ禍以降は、一時的にフロー型のコンテンツが求められるようになりました。より先が見えず、皆さんが暗中模索の時期には「今求められる○○」のような、最新情報へのニーズが高まったのです。

 そして現在はまた状況が変わり、今度は「いかにテーマが自分に刺さるか」といった、イベントのテーマ性が非常に重要になったと思います。

 かつては著名人を呼ぶことができれば、ある程度集客が見込めましたが、オンラインイベントの常態化によって、著名人や海外の方も呼びやすくなりました。そのため同手法は希少性が失われ、今はほとんど通用しなくなっています。

山本:オンラインの良さは、いつでもどこでも小さく回せること。参加者が10人でも、その10人に深く刺さるコンテンツであればそれでいいのです。だから今は「このセグメントの方にはこれを届けたい」と、テーマを深掘りして細分化する企業さんが増えていると感じます。

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この記事の著者

落合 真彩(オチアイ マアヤ)

教育系企業を経て、2016年よりフリーランスのライターに。Webメディアから紙書籍まで媒体問わず、マーケティング、広報、テクノロジー、経営者インタビューなど、ビジネス領域を中心に幅広く執筆。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

提供:株式会社ユーザベース

【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

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MarkeZine(マーケジン)
2023/06/30 10:00 https://markezine.jp/article/detail/41785

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