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6時間で7000万円超えの売上!リアリティー×エンタメを組み合わせた新たなインフルエンサーマーケの形

リアリティー×エンタメで視聴者がワクワクするPR動画に

──WackerからVTへ、どのような提案を行ったのでしょうか。

鹿田:VTは、韓国スキンケア分野ではトップシェアのブランドなので、オンライン・オフライン共に様々な広告をやっていらっしゃる印象がありました。しかし、これまで「リピなし」を正直に発信してきたエガちゃんの抱えるファン層やTikTokを中心とした層には、VTブランドをさらに浸透させる余地があると考え、エガチャンと僕らでやってきた、過去の事例・成果を合わせご提案していった形です。

チョ:スキンケアは人によって効果の感じ方も異なるため、実際に手に取っていただくことが大事だと思っています。

 そのためエガ凸で重視したのは、より多くの方にお得な値段でご提供し、試してもらうことでした。エガチャンの視聴者はスキンケアに対する関心が高く、様々なスキンケアを試すチャレンジ精神もあるので、VTのターゲットにピッタリだと思いました。

──どのようにプロモーションを構築し、進めていきましたか。

鹿田:視聴者の方に喜んで見ていただくために、リアリティー×エンタメを担保することがプロモーションにおいて重要だと考えています。そのためエガチャンとの企画では台本を一切用意しません。

 加えて、広告で嘘をつきたくないというのも大きいです。視聴者の方が、ワクワクしたり楽しんだりするエンタメの中で商品を知り、使ってみたいと思わせるような企画とストーリーづくりを心がけエガチャンとPR動画を制作しております。

株式会社Wacker COO 鹿田将斗氏
株式会社Wacker COO 鹿田将斗氏

鹿田:今回のVTとの企画では、2本の動画を展開しました。第一弾は “因縁の関係”というイメージを活用し、韓国本社に突撃し「他社製品パクってない?」などリアルに突っ込んでいく、ハラハラする動画企画です。これは視聴者へリアルなハラハラ感の中でVTがこだわって商品を作っていることを伝え、視聴者が抱えるリアルな企業への誤解を解くのが狙いです。

 第二弾は代表の方への値引き交渉や、商品在庫を用意するためにその場で工場に生産の電話をしてもらうなど生々しい交渉や企業努力を動画で見てもらい、購買につなげる仕立てにしました。

PR動画より

チョ:本当に台本がない状態での交渉のため、エガチャンがいくらで販売を希望しているのか全く知らなかったですし、撮影中はハラハラしていました。想定以上の割引率での交渉だったので代表が大変驚き、私も思わず通訳が急にタメ口になってしまうほどでした。それでもエガチャンの説得力で、気付いたら彼の希望に沿った値段と数量で実施していました。

企業のリアルな姿はマイナスにならない

──PR動画を作る上でのこだわりを教えてください。

エガチャン:PRなのにPRではないような動画を作ることが一番こだわっている点です。そのため、企業の方がリアルな反応しているところを動画に入れるようにしています。

鹿田:「PRだと再生数が回らない」とか、視聴者も「PRなら動画は見ない」と言う人もいますが、VTさんにエガ凸したTikTokの動画はPR動画なのに220万再生を超え、エガちゃんの通常動画よりも再生数が多いんですよ。まさに既存の広告の概念を壊せている証拠だと思います。

──企業としては、台本なしでリアルな姿を撮影されることに不安はありませんか。

チョ:私たちはエガチャンの動画を以前から見ていたので、特に心配はなかったです。Wacker×エガチャンの動画制作に関する直感を信じていました。

株式会社VT Cosmetics 主任 チョ・スビン氏
株式会社VT Cosmetics 主任 チョ・スビン氏

鹿田:企業の方には、台本なしでやるべき理由、台本なしでうまくいくことの二つをしっかり説明するようにしています。

 台本なしの必要性は、消費者のために嘘をつかないというエガチャンのスタイルを守るためでもありますし、リアリティーは視聴者が感情移入しやすくワクワクするからです。結果として今まで手掛けてきた企画は、設定した期間よりずっと早く完売し、1億円を超える売上につながっているものが多く、消費者が商品だけでなくエンタメを通して得られた「体験」にお金を出したいと思うためです。

エガチャン:自社の商品に自信があれば、リアルなところを見せるのがマイナスになることはないと思っています。

 そもそもテレビCMと動画を用いたSNSマーケティングって性質が違うんですよね。ブランディングを大切にしたテレビCMをやる大切さもわかるのですが、そのCMをおもしろい、もう一度見たいとはなりづらい。

 しかしSNSマーケティングでは、おもしろいと思われて初めて再生数が伸びるものなので、そこは分けて考えていくべきものだと思っています。

鹿田:企業がマイナスに思うことと、生活者がマイナスに思うことって意外と違うと思っています。ちょっと良くない部分が見えるから共感できる、応援できることもありますよね。広告ってきれいな面しか見せないことが多いので、うさんくさくなりやすいんですよね。そこを変えて行きたいです。

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開始6時間で完売し、7,000万円の売上をたたき出す

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この記事の著者

平田 順子(ヒラタ ジュンコ)

フリーランスのライター・編集者。大学生時代より雑誌連載をスタートし、音楽誌やカルチャー誌などで執筆。2000年に書籍『ナゴムの話』(太田出版刊)を上梓。音楽誌『FLOOR net』編集部勤務ののちWeb制作を学び、2005年よりWebデザイン・マーケティング誌『Web Designing』の編集を行...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

提供:株式会社Wacker

【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

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MarkeZine(マーケジン)
2023/07/28 10:00 https://markezine.jp/article/detail/42694

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