心理的次元から分類される6つの生活者タイプとは
前述の4つの心理的次元のスコアを基にクラスター分析を用いて生活者を統計的に分類すると、「AIはパートナー」「疑いながらも極める」「機能だけ割り切り」など、大きく6つのタイプに分類された。それを「擬人化志向」と「道具化志向」の2軸で表現すると、以下のようなプロットとなる。
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直感に反して興味深いのが右上と左下の象限だ。「疑いながらも極める」層は、擬人化も道具化も高く、AIへの感情的な関与を感じながら、同時に強い懐疑心も持ち合わせる層である。
また「思わず色々使っちゃう」層は、擬人化はしておらず一定道具だとは認識しながら、感情相談も含めて広くAIを頼って利用しており、心理と行動にギャップが生じている層である。
各タイプのプロファイルを詳しく見ていくと、AIとの心理的距離の違いは行動パターンだけでなく、AIへの「依存の質」にまで及んでいることがわかる。「明日すべての生成AIサービスがなくなったら、何に困るか」という自由回答結果の特徴も踏まえて、その違いを見ていく。
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AIと感情的な距離が最も近い「AIはパートナー」層は10代が多く、プライベートを中心にAIを日常のパートナーとして使いこなしている。「AIがなくなったら」と問うと、「相談相手がいなくなる」「寂しさを感じる」という感情的な喪失感が語られる。
同じく感情軸で近い「AIに打ち明ける」層は、20~30代女性の割合が高くメンタルサポートとしてAIを利用しており、「友達に言えないことをAIには話せていた」「話し相手がいなくなる」という言葉が並ぶ。感情的な依存の深さが言葉の端々に表れており、これらの層にとってAIは既にプライベートのインフラの一部となっている。
「疑いながらも極める」層は異色の存在だ。20代が突出して多く、有料プラン加入率は全タイプ中最高を誇る。デジタルに慣れた世代だからこそAIの限界もよく見えており、批判的な目線と積極的な活用を両立している。
「思わず色々使っちゃう」層は30~40代に多く、仕事での活用が多い世代となる。効率化でも感情相談でも広くAIを頼るが、本人は「道具」として捉えており、心理と行動にギャップが生じている。「AIにいろいろ聞けなくなると困る」「仕事での不便が大きい」という実務的な声と、「感情を打ち明ける相手がいなくなる」という感情的な喪失感が共存するのが、このタイプの特徴だ。
一方、50~60代を中心とする「機能だけ割り切り」層と「なんとなく利用」層は、AIとの心理的距離が遠い。「作業効率が大幅に落ちる。それだけ」というドライな回答や、「使っているが、正直まだよくわからない」「それほど困らないかもしれない」という声は、AIを感情的な文脈で捉えていないことを端的に示している。
