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MarkeZine Day(マーケジンデイ)は、マーケティング専門メディア「MarkeZine」が主催するイベントです。 「マーケティングの今を網羅する」をコンセプトに、拡張・複雑化している広告・マーケティング領域の最新情報を効率的にキャッチできる場所として企画・運営しています。

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MarkeZine Day 2026 Autumn

事業と人を成長させる「強み」起点のマーケティング思考

事業課題は成長機会。自律自走型マーケティング組織を作るマネジメントモデルとは

ステップ(1)個の強みと、強みを阻害する課題を定義する

 人の強みを活かすと言っても、その強みはどのように把握すればよいのでしょうか。

 私がマネージャーをしていた頃も、メンバーから「自分の強みがわからない」「特に言えるような強みはありません」と言われることがよくありました。

 ただ、これは断言できます。強みがない人はいません。なぜなら、強みとは他者と比較した相対的な能力だけを意味するのではなく、その人の中にある絶対的な強みも含むからです。

 ここでいう「絶対的な強み」とは、誰かと比較して優れているかではなく、その人自身が比較的苦労を感じず、繰り返し高いアウトプットを出せる特性を指します。

 その行動をしていると夢中になって時間を忘れてしまったり、長時間取り組んでいても苦にならなかったりするものです。

 つまり、周囲から見れば大変そうに見えることや、「自分にはとてもできない」と思うことを、その人は大きな苦労を感じずに行っているのです。

 たとえば、以前「数字を整理することは瞑想です」と話すメンバーがいました。その人にデータ整備を任せると、誰よりも速く、正確に仕上げてくれます。忙しそうなときにお願いしても、むしろ喜んで対応してくれました。

 そのアウトプットは、私が行うよりも遥かに精度が高く、スピードも速いものでした。そこで、なぜそれほど苦もなくできるのかと聞いたところ、「データを整理すると、事業の構造や課題がわかるからです」と答えました。

 つまり、その人は事業構造を理解したいという欲求が強く、そのために必要なデータ整備や分析を行うことが苦にならないのです。

 私は、この人の強みは「データ分析から課題を構造化する力」にあると理解しました。それ以降、この種のお題は基本的にその人にお願いすることにしました。本人にとっても組織にとっても、そのほうが幸せだからです。

「誰々のほうが」を議論しない。絶対的な強みを言語化する

 相対的に見れば、その力が市場で突出しているのか、という疑問もあるかもしれません。しかし、その強みが「その仕事をやり遂げるために十分な強み」であればよいのです。

 その仕事を期限内に、求めるアウトプット水準で出せるのであれば、組織として何の問題もありません。「別の人のほうが速い」「あの人のほうが丁寧だ」という相対的な議論は、必ずしも必要ではないのです。

 強みの基準は、その人にお任せする機会、つまり仕事で成果が出るかどうかです。他者と比較してどうかではありません。これが、「絶対的な強みを見る」という考え方です。

 絶対的な個の強みと事業や組織の課題がひもづくメンバーが増えれば、組織全体のパフォーマンスも高まっていきます。

 マネジメントを担う人にとっては、メンバーが自ら進んで取り組んでいることや、そのアウトプットから強みを見つけてあげることが重要です。一方でメンバー自身も、普段取り組んでいることの中から、「なぜか苦もなく、楽しみながらできていることは何か」を振り返ることで、自分の強みを把握できると思います。

 ぜひ、双方でその強みを言語化してみることをおすすめします。

 その上で、その強みを市場や組織の中でどの水準まで高めていくのかを、本人とマネジメントの双方で議論します。目指す水準と成長角度が明確になれば、キャリアと成長機会がひもづいたミッションを設計でき、本人の納得感やモチベーションも高めやすくなるのではないでしょうか。

次のページ
ステップ(2)成長機会としてのミッションを設計する

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この記事の著者

金井 統(カナイ オサム)

NexGen Inc. CEO
新卒でNTTドコモに入社。端末のマーケティングを経験した後、iモードでビジネス展開をする会社へのコンサルティングに従事。その後、リクルートへ転職。マーケティング室のVP(ヴァイスプレジデント)として、横断の人材育成・知見流通とHR領域のマーケティング責任者を担当。HR領域におけるToC及びToB双方のプロダクト横断での事業・マーケティング戦略、ブランディングからdirectADやSEO等のネットマーケティング、...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2026/07/29 08:00 https://markezine.jp/article/detail/77170

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