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MarkeZine Day(マーケジンデイ)は、マーケティング専門メディア「MarkeZine」が主催するイベントです。 「マーケティングの今を網羅する」をコンセプトに、拡張・複雑化している広告・マーケティング領域の最新情報を効率的にキャッチできる場所として企画・運営しています。

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MarkeZine Day 2026 Autumn

注目マーケティングトピックス2026

“売れる匂いのしない企画”を脱する秘訣は?今鍛えるべき「具体と抽象」を行き来するインサイト思考術

「インサイトに正解はない」の誤解と、マーケターが持つべき思考プロセス

MZ:次に、インサイトの定義やよくある誤解について教えていただけますか。

大松:「人を動かす無自覚な欲求」というインサイトの概念的な定義は浸透してきたと感じています。ただ、まだ誤解されているのは「インサイトには正解がない」という意見ですね。実際は、そのようなことはありません。

 インサイトはあくまで手段であり、目的ではありません。インサイトを探す目的は、発見したインサイトを通して新たな価値を提示し、具体的なアイデアに落とし込んで実行し、顧客に価値を提供して対価をいただくことです。ですから、インサイトから具体的なアイデアが得られなければ意味がありません。

 アイデアの評価軸としては、「新奇性(これまでにない新しい価値を感じるか)」と「購入意向または使用意向(買ってみたい・使ってみたいと思うか)」の2軸で、右上の象限に位置するアイデアを導き出せるものこそが、真にインサイトと呼べるものです。そうではない、無意味なものをインサイトと呼ぶべきではありません。

『「欲しい」の本質~人を動かす隠れた心理「インサイト」の見つけ方』を参考に編集部作成
『「欲しい」の本質 人を動かす無自覚な欲求「インサイト」の見つけ方』を参考に編集部作成

大松:正解のインサイトが複数存在するのは事実ですが、「正解はない」というのは間違いです。具体的なアイデアに落とし込み、顧客評価を通じて正しいか否かを判断すべきなのです。インサイトの定義「人を動かす無自覚な欲求」の「動かす」の言葉には、具体的なアイデアがともなってこそ価値があるという意味が込められています。

MZ:発見できたニーズや欲求のすべてがインサイトとは限らないわけですね。

大松:「インサイトワーク」を延々と行い、「インサイトがわかった、勉強になった」と満足しただけで、具体策につながっていないケースは少なくありません。

 また、一見抽象化して深掘りする工程を省いたほうが早く答えが出せるように見えますが、顧客に刺さらない商品や施策を何度もやり直すより、最初にしっかり抽象を捉えるほうが、結果的に効率がいいといえます。マーケターは、「具体→抽象→具体」という思考プロセスのトレーニングを行うことが重要です。

BtoB領域でも不可欠なインサイト

MZ:インサイトというと「BtoC向けの話」と思われるかもしれませんが、BtoB企業においても同様に活用できるのでしょうか。

大松:BtoBマーケティングにおいても同じく重要な考え方です。顧客が存在する以上、インサイトを捉える必要があります。ただしBtoBの場合、捉えるべき対象が複数・多面的になる点が特徴です。

 たとえば医療用薬品メーカーの場合、営業先は医師や病院ですが、実際に薬を飲むのは患者です。そのため「医師がどのような治療を行いたいか」「患者が治療に対してどんな未充足欲求を抱いているか」という、両面のインサイトを捉える必要があります。

 自動車部品メーカーの例で考えても同様です。納入先は完成車メーカーですが、エンドユーザーのインサイトを部品メーカー自身が調査・理解し、完成車メーカーと一緒にエンドユーザーの未充足欲求に応える取り組みが必要となります。つまり、BtoBではステークホルダー全体のインサイト理解が求められます

9月9日開催 MarkeZine Day 2026 Autumnに大松氏が登壇!

「AI時代にマーケターが磨くべきインサイトの発見力と見極め方」をテーマとした17:25~18:05のセッションに、大松孝弘氏が登壇。本インタビュー内容のさらなる実践編として、AI時代に「人を動かす無自覚な欲求(インサイト)」をどう発掘し、ビジネスの勝機に変える「アイデア」を生み出すかを解説します。

詳しくは、以下からイベントサイトをチェック!

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AIによるアウトプットが「筋の良いものか」を判断できるか

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この記事の著者

吉永 翠(編集部)(ヨシナガ ミドリ)

大学院卒業後、新卒で翔泳社に入社しMarkeZine編集部に所属。学生時代はスポーツマーケティングの研究をしていました。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2026/08/20 08:00 https://markezine.jp/article/detail/77191

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