データ基盤を整えるも……。顧客の声から見出した本質的な課題
──顧客理解を利益へと結びつける支援を行うため、今回モニタスでは、サービス内容を大きくリニューアルされました。その背景や具体的な変更点を教えてください。
以前よりモニタスでは、行動ログデータと意識データを用いて顧客理解を深め、「利益」創出を実現するための支援に取り組んできました。その具体策として、自社会員の行動ログに基づき、セルフアンケートを通じて意識データを収集するプラットフォーム「supercolo(スパコロ)」を提供してきたのです。
しかし実際にツールを提供する中で、「行動ログデータや意識データを、自社の施策や利益にどう変換すればいいかわからない」と悩む声が多く寄せられました。データ基盤が整えられ、調査を実施できるツールがあったとしても、利益につながる可能性の高い施策へと落とし込むには適切なデータから示唆を見つけて仮説検証を行う必要があり、そこに難しさがあるからです。
たとえば、初期段階としてどの顧客層にアプローチすればインパクトが生まれそうか行動ログから判断することもできるでしょうが、その重要性に気づき、実行できるか否かはマーケターに委ねられています。顧客の解像度を高められる手段も重要とはいえ、何をどのような優先順位で特定していくべきか、その全体設計が構築できていなければ成果は得られない。当社のお客様が抱える、本質的な課題にアプローチできていませんでした。
こうした背景から、ツールの機能提供にとどまらず、顧客理解の設計から分析、インタビューの実施、経営戦略や施策への落とし込みまでをオールインワンのパッケージでサポートする「伴走型支援プログラム」へと刷新しました。

顧客構造を特徴で分解。有用な調査に狙いを定める
──新たな伴走型支援プログラムでは、具体的にどのようなアプローチで顧客理解と利益創出を支援していくのでしょうか。
大きく分けて、「自社データの分析」「顧客リサーチ」「インタビュー」の3つのステップがあります。顧客像を「構造・市場・意味」の順で立体的に把握し、利益創出につながる戦略・施策の設計構築を支援するのです。
最初のステップである「自社データの分析」では、たとえば購買単価と利用頻度をそれぞれ分解します。まず行動ログデータという客観的事実を用いて、自社の顧客を「コア顧客」「ライト層」「休眠層」とマッピングするのです。
従来の自己申告制アンケートによるセグメントでは、「先週は何回サービスを利用しましたか」といった設問に対して記憶違いや誤認が生じがちですが、行動ログデータという客観的事実に基づいてマッピングすることで、正確性が担保できます。
これにより、CMOや事業責任者は「現状では購買単価5,000円の層が全体の20%を占めている。そのうち5%を単価1万円のコア層へシフトさせることができれば、売上や営業利益はこれだけ伸びる」という構造が見えてきます。今後のビジネス成長に向けて特に大きなインパクトが期待できる顧客層を特定し、その行動を変化させるための顧客理解、施策設計に狙いを定めることができるのです。

