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MarkeZine Day(マーケジンデイ)は、マーケティング専門メディア「MarkeZine」が主催するイベントです。 「マーケティングの今を網羅する」をコンセプトに、拡張・複雑化している広告・マーケティング領域の最新情報を効率的にキャッチできる場所として企画・運営しています。

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MarkeZine Day 2026 Autumn

BtoB Synergy FORUM 2026

CPA高騰でも1,400件の新規商談を創出したTOKIUM 新規顧客接点は“面”で設計せよ

テレビCM放映時と同水準の指名検索数をコスト3%で達成

 TOKIUMが経理AIエージェントのポジションを確立するために実行したマーケティング戦略は、主に次の4つの段階に分けられる。

第1段階:検索結果をジャックする「受け皿」の構築

 リブランディングの初期段階では、まず「経理AIエージェント」と検索された際に、あらゆるチャネルで自社の情報が露出する状態を目指した。

 具体的には1年間で合計332本ものコンテンツを量産。プレスリリース115本、SEO記事164本、ウェビナー29本、ホワイトペーパー14本、新規LP10本を展開した。これにより「経理AIエージェント」の検索結果を独占し、ユーザーが調べた際に必ずTOKIUMに行き着く導線を整えた。

第2段階:ビジネス映像メディア「PIVOT」への出演と2次利用

 新コンセプトの認知を一気に広めるため、同社は従来のテレビCMではなく、ビジネス層への到達率が高いWeb映像メディア「PIVOT」への出演を選択した。

 PIVOTへの出演(全5回)は功を奏し、初回配信当日には同社の指名検索数が過去最高を記録。かつて数億円規模を投じたテレビCM放映時と同水準の指名検索数を、わずか3%程度のコストで獲得することに成功した。

 さらに同社が徹底したのは、1本の映像コンテンツをとことん活用し尽くす二次利用の工夫だ。PIVOTの30〜40分におよぶ長尺動画の中から、注目を集めやすいシーンや関心を惹く発言を30秒〜1分程度に抽出。これをタクシー広告、エレベーター広告、Meta広告、YouTube広告、SNSショート動画へと展開したのだ。動画制作の台本作成時から、切り抜き広告でバズを生むためのキーワードや演出をあらかじめ仕込んでおくという設計がなされていた。

「タクシーやエレベーター広告で30秒の短尺動画を見た方が、本編のPIVOT動画を観て当社のサービスを深く理解し、問い合わせに至るケースが多発しました。30分間の動画をじっくりと視聴した上で商談に臨まれるため、初回商談の段階で既に商談を1回終えているような状態が作られており、受注までのスピードが劇的に向上しました」(戸田氏)

第3段階:導入顧客による「実証」と事例の連打

 自社による発信だけでなく、大手企業や先進的な取り組みを行う導入顧客をPIVOTの番組へ招聘し、実際の導入効果を顧客の言葉で証明してもらった。あわせて、象徴的な事例を取り上げたプレスリリースを連続して配信し、サービスの信頼性を強固にした。

第4段階:カンファレンスと書籍出版による「権威性」の確立

 最終段階として、業界内でのデファクトスタンダードとなるべく、自社主催の大規模オンラインカンファレンスを開催。同社の代表が執筆した書籍も出版するなど「経理AIエージェントの先駆者」としての権威性を確立し、市場におけるポジションを不動のものとした。

複数コンテンツを経由した顧客は商談化率が3倍高い

 戸田氏がこの1年の取り組みで手応えを感じたのは、複数チャネルを有機的に連動させたナーチャリング設計だ。現代のBtoB顧客は、単一の広告やウェビナーだけで購買を決断することはない。「PIVOTで認知し、タクシー広告で記憶が強化され、ウェビナーで理解を深め、メルマガやホワイトペーパーで検討が進み、導入事例や展示会で確信する」というように、複数の接点が積み重なった結果として案件化に至る。

 同社のデータ分析によると、自社が用意したマーケティングコンテンツを複数経由した顧客は、単一接点の顧客と比較して商談化率が3倍に達しているという。

「単発の施策ごとにCPAやROIを厳密に評価しすぎると、連動効果が見えなくなり、顧客育成に必要な接点を誤って削減してしまうリスクがあります。チャネルごとの順序を画一的に決めつけるのではなく、顧客がどのような経路を辿っても着地できるような『面』での導線設計が極めて重要です」(戸田氏)

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全社共通の最重要KPIは「キング事例の創出」

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この記事の著者

渡辺 佳奈(編集部)(ワタナベ カナ)

1991年生まれ。慶應義塾大学環境情報学部を2013年に卒業後、翔泳社に新卒として入社。約5年間、Webメディアの広告営業に従事したのち退職。故郷である神戸に戻り、コーヒーショップで働く傍らライターとして活動。2021年に翔泳社へ再入社し、MarkeZine編集部に所属。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2026/09/03 09:00 https://markezine.jp/article/detail/77473

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