顧客データの解像度とボリュームを向上させた取り組みとは?
━━このような施策の裏側には、チケットやアプリ行動などのデータを統合する基盤が不可欠だと思います。どのように一元管理されているのでしょうか。
田中:私たちは「FID(Fビレッジアカウント)」という共通IDを導入しています。チケット購入の「Fチケ」だけでなく、決済機能の「FビレッジPAY」も紐づけています。
また、今年からチケット分配時のID登録を必須化しました。これにより、従来の課題であった「チケットご購入者」だけでなく、同行されているお客様の解像度が高まってきました。
━━取得したデータは、どのようにプロモーションに活かされていますか。
田中:カスタマーエンゲージメントプラットフォームの「Braze」を活用し、お客様の理解を深める1to1コミュニケーションを行っています。たとえば、「Fビレッジアカウント」を新規作成し、初回来場した方」に対し、次回来場に向けたおすすめイベントを推奨することで、よりファイターズを好きになっていただけるよう取り組んでいます。
定量×定性でリアルな顧客インサイトを掴む
━━データから得られたインサイトを、実際のアクションに落とし込む際、どのようにPDCAを回しているのでしょうか。
田中:定量データだけを見ていても、お客様の本当の気持ちはわかりません。そのため、私たちは定量データから仮説を立てた後、定性的なインタビュー調査をおこなうことを重視しています。ご来場のお客様にインタビューさせていただき、「なぜご来場いただけたのか」を直接聞くことで、チーム内で共通言語・共通理解が生まれています。
━━デジタルとリアルをシームレスにつなぐ工夫ですね。
田中:はい。Fビレッジでは、ビアガーデンや花火など、試合がない日も含めて様々なイベントを開催しています。アプリのサービスをよくご利用いただいている方ほど、ご来場につながりやすい傾向があります。事前案内から当日のチェックイン、さらに来場後の「ありがとうメール」やアンケートまで、オンラインとオフラインの接点をどう設計するかが非常に重要になります。
