米SurveyMonkey社は、4月16日、iOSアプリ及び開発者向けモバイルフィードバックSDK、そして国内の新規提携パートナーを発表する記者会見を行った。
米SurveyMonkey社はクラウド型のセルフアンケートASP「SurveyMonkey」をグローバルに提供している。同サービスは1999年に米国でスタートしたフリーミアムモデル。米国Fortube500の99%の企業が導入しており、1,500万人以上の利用者実績を有する。190か国、16言語に展開。ユニークビジター数は7,500万/月。新規登録者数は17,000/日以上で増加。日本では2011年3月にローンチ。
iOSアプリリリース、英語圏ではすでに16万DL超
同社は、アンケート作成・リアルタイム分析のできるiOSモバイルアプリ「SurveyMonkey」の日本語版の提供を開始した。米国、カナダ、オーストラリアなどの英語圏では、本年2月より先行リリースしており、すでに16万ダウンロードを超えている。
昨今、世界的なBYODトレンドに合わせて、SurveyMonkeyのPC版サービスへのモバイルからのアクセスは、この3年で14倍に。このような背景から、アプリの開発に至った。ダウンロードは無料で、モバイル上でのアンケートはPCにも同期しており、シームレスな作業が可能に。
スマホアプリ解析ツール「Flurry」をベースとした「モバイルフィードバックSDK」
また、モバイルアプリの開発者向けに、世界で40万以上のアプリ開発で用いられているスートフォンアプリ解析ツール「Flurry」をベースに、SurveyMonkeyのアンケートツールを搭載した「モバイルフィードバックSDK」のベータ版を公開し、参加者の募集を開始した。年内にiOS用とAndroid用を正式にリリースする予定。
「モバイルフィードバックSDK」は、アプリでユーザーが体験している画面毎のタイミングで、ユーザーの定性フィードバックを収集することができる。これにより、アプリ開発者は、アプリのユーザー体験改善をアジャイルに実現できる。また、このモバイルフィードバックSDKを用いて得られたフィードバックを、同じアカウント下の他のアプリのフィードバックと比較することも可能。開発者は製品を充実させ顧客の要望に対応することができ、結果としてアプリの評価改善やマイナスレビューの削減にもつながる。
新規ビジネスパートナー2社と提携
そして、大学生向け無料コピーサービス「タダコピ」を運営するオーシャナイズ及びアイ・モバイルと業務提携を行った。
オーシャナイズが提供する「タダコピ」を利用するには、2013年6月より提供している「タダコピアプリ」のインストールが必須。現在、20万人以上の大学生モバイルユーザーが会員登録しており、国内の大学生のおよそ1割が会員となっている。今回の提携により、「タダコピアプリ」の公式アンケートツールとしてSurveyMonkeyを採用した。そして、全国大学生のリアルな生態を調査・発信する「タダコピ大学生 Lab(仮)」を開設する。
一方、中小企業のIT化支援を行うアイ・モバイルとの提携により、アイ・モバイルの業務提携先である財務会計ソフト大手のTKCを通じて、日本の中小企業や起業家へのSurveyMonkeyの提供を開始した。さらに、従来のテンプレートに加えて、企業が利用する頻度が高いと予想される5種類の調査テンプレートを専門家チームが新たに作成・追加した。
日本のセルフアンケート市場について
記者会見に出席していた、SurveyMonkeyのデーモン・クロンキー氏に、ネットリサーチ事業国内最大手のマクロミルが同様のサービス「Questant」を開始したことについてたずねたところ、「我々はこれまで、先駆的にセルフアンケート市場を開拓してきた。日本において、日本企業であるマクロミルが同様のサービスを提供することは、この市場を共に拡大していくという点では好ましいことだ」と述べた。
これまではアンケート調査を行うためには、高額なコストと労力、そして時間がかかるため、企業は気軽に行うことができなかった。このような状況を、セルフアンケートツールを活用することで、打開していくことができる。日本市場におけるセルフアンケート市場は、これからさらに拡大していくことが予想されるため、今後も展開を追っていきたい。
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