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売上に直結する投資を実現するために、まずは「マーケティング=広告」の思考を捨てよ【安部x西井対談】

アマゾンはマーケティング後進企業なのか?

株式会社フロムスクラッチ 代表取締役社長 安部泰洋氏

安部:例えば西井さんは、そのような現状のスコープの狭さに気づきにくい経営者やマーケターに、どんなお話をされていますか?

西井:そうですね、アマゾンなどは分かりやすい例だと思います。アマゾンが世界的な成長企業であることは皆さんご存知だと思いますが、アマゾンの純広告って見たことありますか? 僕はありません。アマゾンのマーケティングで強いのは、物流ですよね。注文したらすぐに届く。今では多くの会社が同じようにできていますが、アマゾンは数年前から圧倒的速さで、商品を届ける体制を作っていました。スピードを極めて、「次からアマゾン一択」という環境をつくっているのが同社のマーケティング戦略だと思います。「マーケティング=広告」という日本の歪曲した定義でいうと、アマゾンはマーケティングがまったくできていない会社になってしまいます。

安部:本当ですね。本来、ターゲットにどんな価値を提供するのかから考えていくべきなのに、「何をするか」ばかりに目がいってしまうのが現状だと。

西井:広告がよくないという話ではまったくないのですが、戦略と手段が混同してしまうと、得られるはずの成果も得られません。例えば化粧品業界だと、お客様との接点を持つ時間が長くなるとブランドスイッチされる可能性も高くなる。最適なマーケティング戦略を突き詰めたら商品の仕様変更が必要だった、ということもありました。商品にもよりますが、次の商品を買うまでのサイクルが数か月単位で長いものだと忘れられやすい。そこで、容量を小さく、その分価格を下げて展開したところ、売上が伸び、顧客との距離も縮まるという事もあります。

現場とトップをつなぐボトムアップ型のCMOの必要性

株式会社warmth 代表取締役 CEO 兼 オイシックス株式会社 CMO 西井敏恭氏

安部:なるほど。そういう解決策は、広告だけを見ていては絶対に出てこないですよね。

西井:広告は基本的には新規獲得の手段なので、本当は新規よりリピーター獲得に力を入れていくべきなのに、なぜか広告にばかり予算を投下しているとか……そんな事例も見てきました。

安部:広告偏重型に加えて、その中で新しいデジタルの仕組みがどんどん出てくるので「とりあえず取り入れないと遅れてしまう」という焦りもありますよね。ただ、マーケターの方々が忙しすぎる、作業に追われて考える時間がないというのは本当に感じるんですが、その中でも少しずつ「このままでは立ち行かない」と気づいている人も出てきていると最近思います。西井さんはどうですか?

西井:たしかに、以前よりは増えていると思います。その変化が肝心の経営者にまで届いたり、トップが意識をがらっと変えられたりすると、だいぶ状況が好転するでしょうね。

安部:西井さんは、外部から企業のCMOの役割を担うという仕事をされていますよね。オイシックスでは、名実ともにCMOとして携わられている。そういう場合、現場とトップをつなぐような役割を意識されているんですか?

西井:そうですね。現場の課題が分かってトップへも提言できる、ボトムアップ型のCMOを目指しています。社内のCMOでもちゃんとクッションの役割を果たせればいいんですが、なかなか難しいんですよね。

フロムスクラッチの安部氏がMarkeZineDayに登壇します!

2015年3月17日(火)に開催する「MarkeZineDay 2015 Spring」にフロムスクラッチの安部氏の登壇が決定しました。アトリビューションからLTVまで一気通貫でデータを管理・統合し、売上に直結するマーケティングの投資判断を実現するプライベートマーケティングプラットフォームに興味を持った方は、ぜひご参加ください!

【セッション情報】「MarkeZineDay 2015 Spring 」A-3セッション
『見るべき指標はCPAからLTVへ。「DMP」「マーケティングオートメーション」「コンテンツマーケティング」など、全てを包含するプライベートマーケティングプラットフォーム戦略』

・開催日/時:2015年3月17日(火)/13:20~14:10
・場所:ソラシティ カンファレンスセンター
・お申し込み:こちらから
プライベートマーケティングプラットフォーム(PMP)「B→Dash」の詳細はこちらから

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大事なのは施策よりも、「誰にどうアプローチするか」という戦略

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この記事の著者

高島 知子(タカシマ トモコ)

 フリー編集者・ライター。主にビジネス系で活動(仕事をWEBにまとめています、詳細はこちらから)。関心領域は企業のコミュニケーション活動、個人の働き方など。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

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MarkeZine(マーケジン)
2015/02/20 14:18 https://markezine.jp/article/detail/21863

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