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従来型プライベートDMPの課題を一掃 ニュータイプDMP「ティリウム」のここがすごい![前編]


 従来型プライベートDMPとは一線を画した仕組みを持つ、ニュータイプDMP「ティリウム」をご存知だろうか。日本でも2015年4月から営業を開始しているが、他のDMPと何が違うのだろうか。本社キーマンへのインタビュー含め、2回にわけて紹介する。

新型DMP「ティリウム」がすごい

 Googleアナリティクス、Adobeアナリティクス、DoubleClick、クリテオ、オプティマイズリー、マルケト、セールスフォースなど、800以上のマーケティングツールとのデータ連携を済ませ、従来型DMPの悩みの種だったデータ連携問題を一掃した新型DMPの「ティリウム(Tealium) 」。

 ティリウムは有償のエンタープライズ用のタグマネジメントシステムとして登場した。タグマネジメントという複数ツールの統合管理という立ち位置をフルに活かし、各種ツール間のデータ連携をフロントサイドでいとも簡単に済ませてしまうというニュータイプDMPだ。

 ティリウムは本社をアメリカのサンディエゴに構え、アメリカの他の地域に加えてヨーロッパやシンガポールを拠点にグローバルな展開を行っている。

 また日本においても今年から法人を構えた。日本法人の立ち上げから間もないこともあり、現時点ではティリウムはまだ知る人ぞ知るツールではあるが、ティリウム製品のカラクリとその実力を知れば「この手があったか!」と、唸るマーケターも少なくないはず。そんなティリウムの魅力を探るため、本社サンディエゴまで足を伸ばしインタビューを行った。

 今回の前編では、そもそもティリウムってなにができるの? という視点でティリウムのしくみを解説したい。また後編では、サンディエゴ現地でおこなった本社キーマンへのインタビューを通じて聞くことができた彼らの本音や日本ではアメリカ最新事例を紹介したい。

ティリウムのサンディエゴ本社の様子
ティリウムのサンディエゴ本社の様子

タグマネジメントを通じフロントサイドでデータ統合する

 ティリウムのすごさを理解するには、従来型プライベートDMPとの仕様の比較をするのが最もよいだろう。プライベートDMPが登場して間もないこのタイミングで、それらを「従来型」と呼んでしまうほどティリウムのしくみは斬新なのだ。

 従来型プライベートDMPでは、企業が保有する様々なデータを統合するために、各種ツールにちらばったデータ群をバックエンド側で連携し、紐付けていくのが一般的だ。従来型プライベートDMPにも様々なサービスが存在するが、その多くはデータ連携を定期的なバッチ処理で行っているのが現状である。

 一方、ティリウムはデータベースに近いバックエンドでのデータ連携ではなく、タグマネジメントというフロントサイドに存在するデータに着目した。実は企業がファーストパーティデータを預ける各種デジタルマーケティングツールの大多数は、その実装にタグを使用している。

 たとえばA社がアクセス解析・メールマーケティング・ソーシャルネットワーク・広告配信ツールなど多岐にわたるマーケティングツールを10個活用していたとしよう。従来型プライベートDMPでこれらのデータを統合管理しようとすると、それぞれに対してデータ連携プログラムを用意しなければならなかった。

 ティリウムは元々タグマネジメントの機能を中心として作られているため、各種ツールのタグ群を一箇所に集約させることが既にできている。

 タグ群が一箇所で統合管理されているため、プラットフォームからのデータの吸い上げ・データの相互受け渡しといったデータの流通を極限まで効率化することができるのだ。

統合管理されたタグ群による効率的なデータ流通
統合管理されたタグ群による効率的なデータ流通

 各ツールがそれぞれのタグを通じてデータを送信すると、ティリウムもタグマネジメント機能を通じてデータをすべてリアリタイムに取得する。

 複数のタグが発するデータを一挙にフロントサイドで流通させることができるため、バックサイドでのデータ連携インテグレーションが不要となるのだ。タグマネジメントという立ち位置だからこそできた、ティリウムの先端的なカラクリである。

各プラットフォームとのデータ結合を管理画面で簡単に実施
各プラットフォームとのデータ結合を管理画面で簡単に実施

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この記事の著者

野口 竜司(ノグチ リュウジ)

株式会社ZOZOテクノロジーズ VP of AI driven business 文系AI人材として様々なAIプロジェクトを推進。AIによるビジネス推進とAIネイティブ組織作りに力を入れている。大学在学中に京都発ITベンチャーに参画し子会社社長や取締役として、レコメンド・ビッグデータ・AI・海...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2015/08/19 16:05 https://markezine.jp/article/detail/22909

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