テクノロジー企業に求められるエンジニアドリブン
押久保:なるほど、御社の成長マインドを支える背景ともいえますね。
工藤:ですので、エンジニアには投資してきました。自分でコードも書けますし、エンジニアと話をしていると様々な発見があっておもしろいですね。

押久保:海外では、よくエンジニアからサービスに関するアイデアが出てくると聞きますが、御社もそうした文化が根付いていそうです。
工藤:エンジニアが出す企画をレビューすることもあります。エンジニアが一番嫌うのは、企画してコードを書いたにもかかわらず、使われないこと。作業時間が無駄になりますからね。
素晴らしいコーディングのできるエンジニアは、ビジネスマインドや顧客のニーズをつかむ力に長けています。仕様だけを伝えて、その通りに開発できるだけでは意味がありません。
押久保:まさに“エンジニアドリブン”、“テクノロジードリブン”の実践ですね。
ユーザー体験とクリエイティブのリッチ化が必要に
押久保:昨今は動画やネイティブといった新たな広告フォーマットが出てきていますが、この状況を工藤さんはどうお考えですか。
工藤:鍵は“ユーザー体験”にあると思います。ユーザーが企業の広告に触れ製品を購入し、リピーターになっていく過程の中で、ブランドリフトなどを目指す時に、四角い静止画を見せるディスプレイ広告に比べて、ネイティブ広告のほうがユーザー体験として優れているのは明白です。
押久保:スマートフォンの浸透が進んでいるのを考えると、余計にネイティブに寄っていきそうです。
工藤:広告枠を提供するメディアサイドからしても、違和感を与えないので、良いユーザー体験を提供できます。競争力や企業の差別化も、広告主やメディアも、主眼はもっとそちらに移っていくでしょうね。
押久保:ただし、ユーザー体験を満たすのは「言うは易く、行うは難し」だと思います。何が100%の満足か、ゴールのない話だと思うのですが、いかがでしょうか。
工藤:ユーザー体験というのはゴールがない上に、PCやスマートフォンだけに限られた話ではありません。様々なIoTデバイスの登場によって、広告やコンテンツの表示が可能になってくるはずです。そうなった時に、我々だとどのように広告を差し込めるのか。それこそIoTデバイスに四角いバナーを出せるケースは少ないでしょうから、きっとアイデアが求められるはずです。
押久保:ちなみに、様々なデバイスでの広告表示などは、いつごろまでに進んでいると思いますか。
工藤:2020年までには進んでいると個人的には思っています。その頃には、様々なデバイスごとの広告配信の形が確立されているはずです。それと今は5G(第5世代移動通信システム)の実証実験中ですが、その普及もポイントになります。
現状の4Gから一段階速くなる5Gによって、テレビCMや映画と同じクオリティのクリエイティブが出せるようになる。ユーザー体験とリッチ化は避けられない、ブランドインパクトを伝えるための必須要素です。
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遠藤 義浩(エンドウ ヨシヒロ)
フリーランスの編集者/ライター。奈良県生まれ、東京都在住。雑誌『Web Designing』(マイナビ出版)の常駐編集者などを経てフリーに。Web、デジタルマーケティング分野の媒体での編集/執筆、オウンドメディアのコンテンツ制作などに携わる。
※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です
【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社
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