年末年始の「孤独な戦い」。あえて退路を断つ超短期間リリース
MZ:初手のツール刷新は、驚くほどの短期間で実施されたそうですね。

日高(ブレインパッド):明確なタイムリミットがある中での「取捨選択」が重要でした。大西様が社内調整を粘り強く進めてくださったので、私たちも覚悟を決め、密なコミュニケーションで完遂を目指しました。
寺岡:アパレルにとって年末年始は最大の商機です。メール配信が止まることは絶対に許されません。12月31日まで旧ツールで配信し、1月1日から新ツールへ切り替える。社内にまだ理解者が少ない中での「孤独な戦い」でしたが、まさに必死で立ち向かいました。
大西:「できない理由」を考えさせないためにも、あえて短期間でのリリースをお願いしました。結果的に問題なく配信ができ、ほっとしました。
寺岡:現在は、現場のブランド担当者が最良のタイミングで、即座に施策を打てる内製化体制が整いつつあります。
現場は「作業」から解放され、自律的な「マーケター」へ

MZ:仕組みの刷新後、組織にはどのような変化がありましたか?
後藤(ブレインパッド):「指標の統一」は口で言うほど簡単ではありません。ジュンの皆様のビジネスを深く理解し、データサイエンスの力で「伴走」し続けることで、ようやく定着が見えてきました。
寺岡:今は構造的な分析が可能になり、各ブランド担当者が自ら数字を確認できる状態です。後藤さんは、私の曖昧な相談を的確な「仮説」へと翻訳し、意思決定しやすい状態にしてくれます。この「分析の型」が定着したことで、現場からの質問も「作業」レベルから「ファン作りの設計」へと高度化してきました。
大西:最大の成果は、社内で「CRM=ファン化」という定義が書き換わったことです。「今の自分たちは、まだファン化ができていない」と正しく認識できた。この意識変容こそが、大きな一歩です。
CRM再設計に向けたパートナーとの協働の形とは?

MZ:ブレインパッドとは、どのような関係を構築されていますか?
寺岡:当社の中心である店舗には、ファン作りの「暗黙知」が蓄積されています。しかし、これまではその理想をデジタルの仕組みに落とし込むナレッジが不足し、現場の思いと乖離していました。デジタルと現場を「翻訳」してつなぎ、社内に知見を養う上で、ブレインパッドさんの「伴走」という形は不可欠でした。
大西:彼らは言語化能力と傾聴力が非常に高く、私たちの断片的な言葉を、全員が納得できるアウトプットへと瞬時に変換してくれます。 何より助かったのは、「ここからは自社で」という線引きをせず、問いを立てる段階からともに歩むスタンスです。定量・定性データに基づく意思決定を強力に支援してくれたからこそ、短期間で「一つのチーム」として課題解決まで辿り着けました。

