AI生成コンテンツの不自然さをなくし、品質を高めるプロンプト設計のコツ
━━制作にかかる時間やコスト、そしてPDCAのスピード感は具体的にどれくらい変わりましたか。
佐藤:定量的な変化として最もわかりやすいのが、クリエイティブにおける動画と静止画の比率の逆転です。昨期はチーム全体の制作物のうち静止画が7割、動画が3割という割合でした。しかし今期は、動画が約7割を占めるまでになっています。
これまでの撮影や編集に対するコスト・リソースをかけずに動画を作れるようになったことが、このパラダイムシフトの大きな要因です。場所の確保や人物の手配といった制約から解放され、大掛かりな撮影ではカメラマンやヘアメイクの手配、出演者の起用期限といった課題もなくなり、より多くの仮説検証をスピーディーに回せるようになりました。
━━生成AIのクリエイティブで課題となるのは、AI技術を活用した際に生じる不自然さだと思います。不自然さを抑えてクオリティを高めるために、現場ではどのようなプロンプトの工夫をされているのでしょうか。
佐藤:AI技術に頼るだけだと、「AIっぽさ」や独特な違和感が出てしまうことがあります。そこで我々は、現場での試行錯誤を経て、大きく4つのプロンプト設計ルールを言語化しました。
1つ目は、「捨てるものを最初に宣言する」こと。たとえば「テキストなし」「第三者視点禁止」「映画のような過剰な演出は禁止」と最初に定義し、ノイズとなる条件を排除します。
2つ目は、「感情は英語と日本語のニュアンス両方で伝える」こと。AIの言語モデルは英語ベースであることが多いため、「Crying emotionally」という英語に加えて「泣いて崩れる感じ」といった日本語のニュアンスを足すことで、感情表現の精度が上がります。
3つ目は、「動詞を時系列に書く」ことです。「自然に動かして」と指示するのではなく、「微笑む→目線を上げる→髪をかきあげる」と順序立てて指示することで、より人らしい動きになります。
最後は、「世界観を視覚的なキーワードで伝える」こと。「代官山の緑に囲まれたおしゃれなテラスカフェ」「家賃15万円程度のきれいな日本のアパート」といった具体的な言葉を入れることで、シーンの解像度が格段に高まります。
まずはこの4つの原則を意識するだけでも、生成される動画のクオリティは大きく変わります。ココラブルでは、今回ご紹介した原則に加えて、現場で頻発するAI動画広告の「失敗あるある12選」とプロンプト改善策をより詳しく解説する資料も提供しています。実務でそのまま使える手引きとして、ぜひダウンロードしてご活用ください。
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CTRは2.8倍、CPAは10%減!ワンバンクの運用事例
━━実際のクライアント事例において、従来のクリエイティブと比較してどのような成果が出ていますか。
佐藤:AI家計簿アプリ・金融系サービスを展開しているスマートバンク様の事例をご紹介します。こちらの企業様では、夫婦・カップルで口座を共有できるペアカードと家計簿アプリを提供する「ワンバンクペアカード」、フリーランス・個人事業主向けに請求書の早期現金化(ファクタリング)を提供する「ワンバンク請求書買取」、銀行振込の請求書をクレジットカードで支払える「ワンバンクあとばらい」の3つのサービスで支援を行っています。
「ワンバンク請求書買取」のクリエイティブでは、メインターゲットである「現場仕事の職人さん」の解像度を極限まで高めた動画を作成しました。実際の職人さんをキャスティングして撮影するのは非常に困難ですが、TikTok Symphonyを使えば、作業着を着たリアルな雰囲気の人物を簡単に生成できます。このクリエイティブは、CTRが全体の平均と比較して約2.8倍という高い数値を記録し、CPA(顧客獲得単価)も約10.7%安くなりました。
一方の「ワンバンクペアカード」では、クレジットカードのキャラクターを生成し、ポップで便利なイメージを伝える動画を制作しました。ターゲットも訴求内容もまったく異なる2つの商材ですが、TikTok Symphonyで制作できるクリエイティブの幅広さを活かすことで、それぞれのユーザー層に深く刺さるクリエイティブを展開できています。
加藤:高いクオリティでありながら、演者の力量に依存しないというのも生成AIクリエイティブの大きな強みですよね。実写撮影では、演者の演技次第で伝わり方が変わってしまいますし、撮り直しにもコストがかかります。TikTok Symphonyであれば、撮り直しをせずに何パターンでも作り直して比べられるため、工数を削減しつつクリエイティブの質を底上げすることが可能です。
佐藤:クライアントからも、「生成AIツールを使っているから手抜きだ」とネガティブに受け取られることはほとんどありません。むしろ、AI技術の活用に対してポジティブな反応が多く、しっかりと成果につながっていることが評価されています。
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MarkeZine編集部(マーケジンヘンシュウブ)
デジタルを中心とした広告/マーケティングの最新動向を発信する専門メディアの編集部です。
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提供:ByteDance株式会社
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