SHOEISHA iD

※旧SEメンバーシップ会員の方は、同じ登録情報(メールアドレス&パスワード)でログインいただけます

MarkeZine Day(マーケジンデイ)は、マーケティング専門メディア「MarkeZine」が主催するイベントです。 「マーケティングの今を網羅する」をコンセプトに、拡張・複雑化している広告・マーケティング領域の最新情報を効率的にキャッチできる場所として企画・運営しています。

直近開催のイベントはこちら!

Retail & Commerce Standard 2026 powered by MarkeZine & CommerceZine

MarkeZine Day 2026 Autumn

顧客と営業から「愛されるマーケティング」を目指す。パーソルホールディングスが乗り越えた3つの壁とは

MarkeZine編集部[著] / 高山 透[写]

アポ獲得率25%。ISの成果を引き出す2つのAI機能

 集約されたデータ基盤の上に構築されたのが、インサイドセールス(以下、IS)の現場支援を行うAIテクノロジーだ。従来、300もの多種多様なサービスを理解し、適切なタイミングで提案することはIS担当者にとって極めて難易度が高かった。同部はこの「AIの壁」を克服するため、実務に直結する2つの機能を開発した。

 1つ目は「顧客ディープリサーチ機能」だ。これはCRMツール上で1クリックするだけで、Webサイトやサードパーティデータ、社内の過去履歴をAIが自動でクローリング・要約する仕組みだ。架電前に顧客の事業概要、採用情報、業界動向などを即座に把握できるようになり、準備時間の短縮と質の高い顧客理解を同時に実現した。

クリックすると拡大します

 2つ目は、架電時の会話の展開をリアルタイムでアシストする「架電トークサポート・商材提案可否判定機能」だ。「安心感の醸成」「自分ごとへの引き込み」「課題の特定」というフェーズごとに適切なトークスクリプトを提示。さらに、対象企業のエリアや規模、職種といった条件から提案不可の商材をAIが自動判定・除外する。

クリックすると拡大します

 「事前にNG条件を排除し、刺さるトークと適切な商材をサジェストすることで、ISの迷いをなくしました。結果として、電話さえつながればアポイント獲得率25%という非常に高い成果を叩き出しています」(繁田氏)

現場の声を即日反映する「共創型」の要件定義とPDCA

 しかし、どれほど優れたAIツールを開発しても、現場の日常業務で活用が進まなければ意味がない。テクノロジーを形骸化させず、現場に定着させるための「プロセスの工夫」も今回の取り組みの大きなポイントだ。

 開発にあたっては、「現場の使いやすさ」と「業務の確からしさ」を最優先事項に設定し、ツールの要件定義段階から、高い成果を出しているISメンバーを巻き込んだ。現場のハイパフォーマーの知見やアイデアを優先的に機能へ反映させることで、「自分たちのためのシステムである」という当事者意識を現場に醸成していった。トップダウンによるシステムの押し付けではなく、一貫して、使う側の目線に立った共創型のアプローチを行ったのである。

クリックすると拡大します

 さらに、システム稼働後も現場とのコミュニケーションを絶やさなかった。「昨日使ってみてどうだったか」を検証するユーザーインタビューやユーザー会を連日開催。現場から上がった細かな要望や違和感をその日のうちに修正し、改善回数を重ねるPDCAサイクルを高速で回していった。

 「毎日のやり取りは大変だったかもしれませんが、現場の声を即座に反映し続けることで信頼関係が生まれました。現場を巻き込み、ストレスなく使える環境を地道に作り込んだことが、高いアポ率などの成果につながったと考えています」(繁田氏)

次のページ
「自分の顧客」から「グループの顧客」へ

この記事は参考になりましたか?

  • Facebook
  • X
  • note
MarkeZine Day 2026 Autumn連載記事一覧

もっと読む

この記事の著者

MarkeZine編集部(マーケジンヘンシュウブ)

デジタルを中心とした広告/マーケティングの最新動向を発信する専門メディアの編集部です。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

この記事は参考になりましたか?

この記事をシェア

Special Contents

PR

Job Board

PR

イベント

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

アクセスランキング

アクセスランキング