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Y Combinatorが投資ルールを変更、クラウドファンディングとの統合も示唆

 シリコンバレーに拠点を持つY Combinator(以下 YC)は、スタートアップへの投資のあり方を変えた会社として知られている。YCは少額の資金を多くのスタートアップに提供し、10%にも満たない株式を受け取るというスタイルをとっている。2005年の創業以来、手掛けたスタートアップは700社以上。その中には、先日Amazonに買収されたゲームプレイ動画配信プラットフォームのTwitchや、Dropbox、Airbnb、redditなども含まれる。

 同社は、1~3月と6~8月の年2回、「バッチ(batch)」と呼ばれる期間を設けてスタートアップのためのプログラムを実施し、その参加者は「卒業生」とも呼ばれる。一般公募から選抜されたスタートアップは3か月の間、YCがあるシリコンバレーへ引っ越し、自由に仕事をしながら、週に一度行なわれる夕食会で、投資家やジャーナリスト、経営者などと交流する。そうした日々の中でビジネスを見つめ直し、プレゼンテーションを洗練させる。最後に行なわれるDemo Dayでは、実際に投資家たちを前に自分たちのビジネスの可能性をプレゼンテーションする。

 しかし、同社社長であるサム・アルトマン氏は、投資家間の対立などを減らすため、追加投資のルールを変更すると公式ブログで明らかにした。それまではYCの投資パートナーは、スタートアップが資金を50万ドル集めた後、あるいはDemo Dayの3週間後のいずれかに投資ができた。しかし、バッチの間に行われる投資が問題を引き起こしているという。

 新しいルールでは、パートナーはDemo Day後のある期間だけ投資できるか、シリーズAの一部として投資可能になる。これは2014年の夏学期から適用され、Demo Day後に投資可能となる期間については試行後に明らかにするとしている。

 また、YCはこれまで、Sequoia Capitalといったベンチャーキャピタルから資金を得ていたが、かれらとはLP(Limited Partnership、有限責任組合。出資金額を責任限度として利益配当を受ける)としての関係はもはやなく、情報提供などもしていないという。YCは、これまで同様スタートアップのプレゼンテーションの練習のためにDemo Dayの約10日前に投資家たちと引き合わせるが、信用できる投資家のリストを、バッチごとにローテーションさせる。

 また、公平な競争の場を設けるため、投資家の新たなメール配信リストを作成したと発表。そのリストは、YCが手掛けるすべてのスタートアップが、Demo Day外(その前後)で資金を集めるために使われる。そのリストに載るには、投資しているYCのスタートアップの数や規模、卒業生たちの評価、大きな理由もないのに契約を破棄するなどの悪い行動履歴がないことなどが条件となっている。

 新たな投資家との出会いを設けるため、将来的にはスタートアップへ関心をもっている投資家へのより大きな配信チャネルも用意したいとしており、いくつかのクラウドファンディングとの統合も示唆している。

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2014/09/05 14:47 https://markezine.jp/article/detail/20853

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