独自の「UAV」と「マクロ/マイクロ」戦略で、想起の壁を突破
リブランディングにあたり、求人ボックスが定義したのは「UAV(Unique Attractive Value:顧客に選ばれ続ける独自の価値)」である。徹底したユーザー調査から導き出された求職者のインサイトは、「仕事探しは多大なストレスだが、譲れない条件は妥協したくない」という切実な願いだった。
そのインサイトに対する求人ボックスの回答が、新たなタグライン「あなたの明日が、詰まってる。」である。求職者が「自分らしさ」を失わず、妥協せずに一歩を踏み出せるパートナーであるという姿勢を明確にした。
このメッセージを届ける戦術も極めて緻密だ。同社は「マクロWHO」と「マイクロWHO」の両輪で多元的なコミュニケーションを展開した。
「マクロWHO」では、テレビCMなどを通じてブランドとしての信頼感や「最小限の労力でベストな仕事が見つかる」という全体最適なメッセージを広域に発信。一方で「マイクロWHO」では、年齢・居住地・趣味嗜好(トライブ)ごとにターゲットを細分化。職種やライフスタイルに応じた「局所最適」なクリエイティブを出し分け、個々のユーザーが「自分のことだ」と直感できるフィット感を追求した。
この戦略は、劇的な成果をもたらした。求職者認知率は60%超と、前年比2倍に近い大幅な向上を実現。業界内の他ブランドの認知率が横ばいまたは微減の中で、求人ボックスのみが圧倒的な伸長を見せた。それにともない、指名検索数も大きく伸び、ビジネス面でも事業売上高は前年比+67.2%という驚異的な躍進を遂げたのである(※)。
小島氏は今後の展望について、「名前を覚えてもらうフェーズから、仕事探し(転職・求職)と聞いて真っ先に思い浮かべてもらう第一想起のフェーズへ挑戦する」と語る。
AIが普及する時代だからこそ、最も「人間らしい」求人プラットフォームへ。10年間の沈黙を破った職人が掲げた「情緒」の看板は、今、確実に多くの求職者の心を動かし始めている。
※株式会社カカクコム決算資料より
取り組みの関係企業:カカクコム(広告主)、サイバーエージェント(広告代理店)
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