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新型コロナで変わった暮らしと住まい5つのポイント【RoomClip住文化研究所調査】

 4月20日、ルームクリップは、、住まいと暮らしの「今と未来」について調査・研究する組織「RoomClip住文化研究所」から初回調査レポート「新型コロナで変わった暮らしと住まい」を発表した。

 ここでは新型コロナウイルス感染拡大による、暮らしと住まいにまつわる5つの変化を紹介したい。

変化1:衛生志向の高まりが、家の中に新たなスペースを生んだ

 RoomClipユーザーへのアンケートでは、83%の人がマスクの保管場所を家に作り、76%が自宅に除菌アイテムの常設スペースを作ったと回答。特に玄関にマスクの保管スペースを作った人は18%となった。

 使い捨てマスクの収納にも使える収納アイテムや、見た目がシンプルで使いやすい除菌スプレーの容器、あるいは急増した衛生関連アイテムの収納の仕方などのノウハウも数多く共有された。

 コロナがきっかけで新たに購入したもの/買い替えたもののアンケートにも、衛生関連のアイテムが数多くランクインした。

コロナがきっかけで購入したもの/買い替えたもの
コロナがきっかけで購入したもの/買い替えたもの

 マスクや除菌スプレーはもちろん、掃除機や加湿器、空気清浄機、エアコンなど住環境の清潔さを保つ家電が多く購入された。さらに新築やリフォームのタイミングがあった家庭では、除菌を設備として導入するケースもみられた。

変化2:当たり前になった在宅ワーク、家の中でどう働く?

 コロナをきっかけとして首都圏や関西圏を中心に本格的に進み始めた在宅ワーク。

 オンラインで仕事ができるツールや環境が整備されていたこともあり、外出制限が緩和されている期間でも継続して在宅ワークをする人が増えた。

 ただし、もともと書斎やワークスペースがなかった家庭も多く、RoomClipには在宅ワークをするための創意工夫や、急遽やることになったドタバタについての投稿が数多く寄せられた。

在宅ワークに関連する投稿・検索数の推移
在宅ワークに関連する投稿・検索数の推移

 在宅ワークに関連する投稿は緊急事態宣言の前後1年間で比べると85倍、検索は306倍と急増。最初の緊急事態宣言が発令され、急遽在宅ワークを始めることになった家庭が多かった2020年4月に大きく増加。

 その後少し落ち着くが、夏ころにまた小さなピークがあった。これは在宅ワークの長期化に備えて、環境をより整備する人が多かったためとみられる。

 そして投稿、検索ともに2021年に入って更なる盛り上がりが生まれている。2021年に入り、二度目の緊急事態宣言が発令されたこと、そして新年度に向けて改めて在宅ワークの環境を整える家庭が増えているためと考えられる。

変化3:「おうち時間」投稿で見えてきた、「暇つぶし」の再定義・再構築。

 家の中にいる時間が圧倒的に増えたこと、そして外でのアクティビティを抑制せざるを得なくなったことで、家の中で楽しく豊かに過ごすための様々な知恵や工夫がRoomClipに投稿された。

「おうち○○」に関連する投稿・検索数の推移
「おうち○○」に関連する投稿・検索数の推移
「おうち」で始まるタグの種類
「おうち」で始まるタグの種類

 「おうち○○」関連の投稿・検索は2020年5月をピークに大きく伸びた。前項の在宅ワークは4月がピークだったのに比べて1ヶ月遅くピークが出ている。

 この時期に投稿が増えたタグとして「おうち居酒屋」「おうちキャンプ」「おうちカフェ」などがある。

 また、「おうち」で始まるタグがどれくらい新しく生まれているかを調べたところ、2020年2月以前までは毎年の生成数が安定していたが、2020年3月からの1年間は従来に比べて2倍以上の種類の「おうち○○」のタグが生まれていることがわかった。家の中でのアクティビティが増加しただけでなく、多様化していることが読み取れる。

 家の中のアクティビティが増加/多様化したことで、家自体にも変化が訪れ始めている。

コロナがきっかけで新設した/改善した空間
コロナがきっかけで新設した/改善した空間

 アンケートでは64%の人が、コロナをきっかけとして家の中にスペースを新設したり改善したりしたと回答。

 「おうちの外で過ごすためのスペース(ベランダやお庭など)」(17%)、「趣味の時間のためのスペース」(16%)、「息抜き/リラックスするためのスペース」(16%)など、趣味や余暇のためのスペースの回答が上位に上がった。ニューノーマルが定着することで、今後はさらに設備などにも、おうち時間のためのニーズが生まれると考えられる。

変化4:家での「食」の変化 「効率」と「充実」の両立が課題に
コロナがきっかけで新たに取り入れた/増やした「食の習慣」
コロナがきっかけで新たに取り入れた/増やした「食の習慣」

 86%の人が「家での食事頻度が増えた」と回答。ユーザーアクティビティを見ても「おうちごはん」というタグがついた投稿数が2020年に急増した。

 食事にまつわる新たな習慣としては、40%以上の人が「テイクアウト」や「食材のストック買い」と回答。デリバリーやお取り寄せなども含めて、家の中での食の習慣の多様化が進んだ。

 変化5:収納・整理整頓と、心の衛生管理

整理収納に関して新たに取り組んだこと
整理収納に関して新たに取り組んだこと

 整理収納について取り組んだこととして、62%が「持ち物全般の見直し・処分をした」と回答。「クローゼットや押し入れの整理」「収納スペースの見直し」もそれぞれ過半数以上が実施している。

 「収納」と「整理整頓」は、RoomClipにおいて以前から注目度が高いトピックだったが、家にいる時間が増えたことによって、改めて収納が住まいにおける主要なトピックとなった。ここから、多くの人が「不用品処分」や「収納の見直し」など、「家をキレイに整えること」に取り組んだ事がわかる。

 特に複数人と同居する家庭においては、家がキレイに整っていることは、自分自身や家族の心の衛生状態を健やかに保つためにも重要な課題だ。その最初の大きなステップとして、家で過ごす余暇を「整理整頓」や「不要物の処分」に充てと考えられる。

 しかし、一時的なキレイは、家で過ごす時間が増えた新しい日常ではサステナブルではない。掃除機の買い替えや収納の見直しも行われたのは、キレイな状態を無理なくキープするための手段の一つとして選ばれたからだと考えられる。

【調査概要】
調査手法:インターネットアンケート
調査の対象:RoomClipユーザー
有効回答数:1,733
調査実施日:2021年3月11日〜3月16日

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MarkeZine(マーケジン)
2021/04/21 08:00 https://markezine.jp/article/detail/36156

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