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MarkeZine Day 2026 Autumn

HubSpot×パートナーで拡げる、営業・マーケティング組織の可能性(AD)

「部分最適」の寄せ集めがAI時代の成長を阻む──5年先を見据えた「全体最適なデータ基盤設計」の本質

 多くの企業が「部門・システム間の分断」という現実に直面している。個別最適なシステムが乱立し、顧客データが散在している状態では、AIという強力な武器を手に入れてもその真価を引き出すことはできない。こうした課題に対し、ツールの「設定」ではなく、統合顧客データ基盤の「設計」から支援するのが、国内約250社のHubSpotパートナーの中でも、わずか3社(※2026年6月8日現在)しか存在しない「ダイヤモンドパートナー」、HubOneだ。同社は、HubSpot Japan社からも高難易度プロジェクトを指名で任される“SIer的”な立ち位置を確立している。変化の激しいAI時代を見据え、5年先も使い続けられるデータ基盤をどう構築すべきか。代表取締役・森脇大貴氏、実務スペシャリスト・小向雄大氏に、その本質を聞いた。

「便利なツール」を入れるほど、組織の分断は深まる

──HubOne(以下、ハブワン)様は現在、HubSpotを用いた「統合顧客データ基盤」の構築支援において、数々の高難易度プロジェクトを手がけられています。単なる「ツールの導入支援」という枠組みを超え、「データ基盤の設計」という領域に深く踏み込むようになった背景を教えてください。

森脇 一言で言えば、企業が抱える「部門間・システム間の分断」という課題が、経営基盤そのものを揺るがす問題になっているからです。

 多くの企業が、マーケティング、セールス、カスタマーサクセスなどの部門ごとに最適なツールを導入してきました。しかし、部門ごとにKPIや役割が異なるなかで進められた「個別最適」の積み重ねは、結果としてデータと組織の深刻な分断を招いています。この「土台」が崩れた状態で最新ツールを導入しても、成果にはつながりません。

 「統合顧客データ基盤の設計」は、お客様の成功を突き詰める中で「避けて通れない本質」として、必然的に中心に据えるようになりました。

株式会社HubOne 代表取締役 森脇大貴氏

小向 現場レベルで起きている課題を具体的に挙げると、部門間の「情報の解像度の差」が、顧客体験を損なっています。たとえば、マーケティング部門はWebサイトでの行動から顧客の興味を推測しますが、その情報がセールス部門に適切な文脈で共有されていなければ、営業担当者は的外れなアプローチをしてしまう。

 マーケティング、セールス、さらにはカスタマーサクセスも含めた全員が「同じ景色」を見て判断しなければ、適切な顧客体験は作れません。断片的な情報をつなぎ合わせ、組織全体で機能するプラットフォームとしてシステムを再定義する必要性が、かつてないほど高まっているんです。

株式会社HubOne Chief Marketer アカウントマネージャー 小向雄大氏

──その必要性に気づいていても、うまくいっていない企業は多い印象です。とくに大手企業では、なぜ部門間で情報の分断が起きてしまうのでしょうか。

森脇 やはり大手企業ですと、事業部門やドメインがたくさん分かれていますよね。各部門ごとに役割やKPIが異なる中で、個別最適の積み重ねがそのまま分断につながってしまっていると、私たちは考えています。

 たとえば、10年前にMA(マーケティングオートメーション)を使いはじめた部署があり、その5年後に他の部署がまた別のツールを入れる。さらに別の部門ではLP(ランディングページ)専用ツールを、また別の部署ではメール配信サービスを個別に導入している。大きい企業様だとWebサイトも複数あります。「ひとつの仕組み」で動いている企業様のほうが、もはや稀(まれ)なのではないでしょうか。

 2010年代の中盤ぐらいから「MAって何? でも入れるとなんか良いことあるらしい」と、多くの企業が先行導入しました。しかし、自動化すべき「整ったデータ」がなければ、オーバースペックになってしまう。「こんなはずじゃなかった」と内心傷ついた企業様は、相当数いらっしゃったのではないかと思います。

 今もそうかもしれません。タクシーの広告を見て「これなら簡単に成果が出せそう」と選んでしまったり、かっこいいスライドを出すのが上手なSaaSに惹かれてしまったり。

 しかし、ベンダーのデモンストレーションは住宅展示場みたいなもので、整形された綺麗な土地に建っている一番良い状態のモデルハウスです。自分の家の土地とは敷地の条件も予算も暮らし方も違う。企業様も同じで、自社の組織構造や意思決定の仕組み、外せないシステムがあるはずなんです。

 そうした個別の事情を無視して、局所的に便利さを求めた結果が、かえって組織の分断を深めてしまう。だからこそ、自社の現実に即した「設計」が必要になるんです

「設定」ではなく「設計」を。AI時代、5年先も形骸化しない基盤構築の要とは

──企業がデータ基盤を構築するうえで、最も重要なポイントは何でしょうか。

小向 単にツールを導入することではなく、「ビジネスの動線」をどこまで解像度高く整理できるか、という一点に尽きます。適切なデータを蓄積していくことはもちろん、「誰が、いつ、何のためにその情報を使うのか」という動線を整理し、必要な情報にすぐアクセスできる状態を作ることが非常に重要です。

森脇 この動線を確実に機能させるために、私たちは「設定」ではなく「設計」という概念を意識しています。設定はあくまで代行作業にすぎません。基盤構築の真の価値は、「現場でどう機能させるか」というビジネスの動線を引くための設計にあると考えています。

 ハブワンでは、HubSpotに落とし込んでいく前に、まずはお客様と一緒に業務オペレーションを徹底的に棚卸しし、それをどうシステム構造に落とし込むべきかを定義します。具体的には、Lucidchart(フローチャート作成ツール)やスプレッドシートなどでAs-Is/To-Beを全部書き出します。現在の業務を可視化して将来あるべき姿を描き、さらには非機能要件(APIリクエスト数等)まで含めて、「理想論で終わらない設計」をとことん突き詰めていく。そのうえで全体設計をフェーズ分けし、「まずここから」「次はここから」と着実にステップを踏みながら実装していきます。

小向 そのうえで、実際に現場の方に使っていただき、実務に即したフィードバックを設計に反映させていく。この「要件定義」と「実務での検証」を丹念に積み重ねるプロセスを大切にしていますね。

──この「設計」の工程を疎かにすると、どのような問題が生じるのでしょうか?

小向 現場のオペレーションに深刻な歪(ひず)みが生じてしまいます。たとえば、マーケ側は「ターゲット配信のため」に従業員数の項目を作り、営業側は「アプローチの優先順位をつけるため」に別で従業員数の項目を作っている。同じ情報なのに別々で管理されているため、マーケ側が入れたデータを活用できず、営業がもう一度企業サイトを調べて入力する……。こうした「二重の手間」が発生しているケースは非常に多いです。これは、企業内のマスタの登録権限やルールが明確でないことも一因になっています。

森脇 少人数のチームでも、毎日30分ずつ無駄にしていたら影響が出てきますよね。これがたとえば2,000名規模の企業であれば、月間・年間で積み重なるロスは計り知れません。売上や利益にも響きます。さらにその先の未来を見据えると、データの整備や設計ができていないとAIを活用するフェーズに進めないんです。

──まさに今、「とにかく早くAIツールを導入しなければ」と焦りを感じている企業は多いのではないかと思います。AI時代を見据えたとき、このデータ基盤の「設計」はどのように効いてくるのでしょうか。

森脇 結論から言えば、「設計ができていない企業は、AIの恩恵を享受できない」──そう言っても過言ではないと考えています。たとえば私たちがメインで支援しているHubSpotが掲げる「Agentic Customer Platform」という構想では、土台となる「コンテキスト層」に正しい顧客データやビジネスの文脈が蓄積されて初めて、最上階の「アクション層」でAIが機能します。基盤の設計構造が歪んでいれば、AIは正しく動けないんです。

コンテキストを基盤に、AIと人が協働して仕事を前に進めるHubSpot の新しい考え方「Agentic Customer Platform」
アクション(AI)とコーディネーション(管理)を支える最下層の「コンテキスト(文脈)」こそが、ハブワンが提唱する「設計」の主戦場となる。
(クリックすると拡大します)

森脇 今後は、AIがCRMやNotion、Google Driveなどの接続されたツールを横断して自律的にデータを取りに行き、回答を返す、といった業務のあり方がスタンダードになっていくでしょう。数年後には、人間がCRMの中にデータを入力したり探しに行ったりする行為が、おそらくなくなっていきます。

 そうなると、HubSpotは単なる利便ツールとしてではなく、AIが参照するための「データの箱」としての価値が高まってきます。その箱にデータが資産として入っていれば、AIと対話するだけで即座に答えを導き出せるようになる。

 もし今、その土台となるデータ基盤ができていなければ、数年後にAIを本格的に活用しようとした際、膨大な時間とコストを投じることになってしまいます。とくに変化の激しい今の世の中では、「お金」以上に、「時間」のロスによる機会損失が深刻になります。だからこそ、未来に備えて今、データ基盤を正しく設計しておくべきなのです。

「部分最適」の集合体では、AI時代に生き残れない。ハブワンが貫く「全体最適」の流儀

──国内でも数社しか存在しない「HubSpot ダイヤモンドパートナー」であるハブワン様が、パートナーとして大切にしている視点を教えてください。

森脇 HubSpotは、フロントオフィス領域において非常にパワフルな基盤であり、現状の市場における最適解であることはまず間違いありません。ただ、日本企業の複雑な商慣習やバックオフィス業務まで含めたとき、すべてをHubSpot単独で完結させようとすることは、現実的にはまだ困難と捉えています。

 そのため、私たちが大切にしているのは、HubSpotの公式アプリやAPI、iPaaSなどの活用を見定めながら、業務プロセスのどこをHubSpotに担わせ、どこを既存システムに残し、どのようにシステムを連携させるかという、整合性の取れた「全体最適」な業務基盤の設計です。

 一方、多くの日本企業では「部分最適の寄せ集め」になってしまっている現状が散見されるように思います。目新しいツールを場当たり的に導入するだけでは、先に述べた顧客体験の損失を招くばかりか、将来のAI活用に耐えうるプラットフォーム構築が結果として遅れるというリスクも生じてきます。

 こうした日本企業の課題と向き合い「全体最適」を実現するために、私たちは「ツールでできること」だけでなく「ツールでできないこと」「できるけど制約がつくこと」「近未来でツール内に機能開発される可能性があること」もお客様に誠実に伝えます。これは決して、機能の限界を伝えるという消極的な姿勢ではありません。ハブワンがバリューとして掲げる「誠実・聡明・利他」に基づき、「5年先の時代の変遷にも耐え、現場で機能し続けられる基盤を設計し切る」という、揺るぎないスタンスです 

──リスクを誠実に伝え、お客様の成功を第一に考えていらっしゃるのが伝わります。

森脇 「成功」というよりも、「失敗の確率を極限まで減らす」という考え方に近いかもしれません。データ基盤やオペレーションの基幹部分は、その企業のビジネスの「土台」になります。良いことだけを並べて可能性を誇張してしまうと、お客様の将来のビジネス機会に対して多大なる損失を与えてしまうことになります。また、HubSpot Japanからの信頼も失うことでしょう。

 HubSpotはベンダーとして、常に新しい機能や優れた可能性を提示してくださいます。対して私たちパートナーは、「今、お客様の現場で本当に機能するか?」をある意味では厳しく判断するといった「ブレーキ役」とも言えるかもしれません。そのブレーキがあるからこそ、無理な導入によるプロジェクトの破綻や、導入後の形骸化を防ぎ、結果として「実務で長く機能し続ける盤石な基盤」を着実に築き上げることができるのだと考えています。

──最後に、国内企業のリーダー層にメッセージをいただけますと幸いです。

小向 私たちは、「理想の組織を共に描いていける」パートナーでありたいと思っています。HubSpotの実装は私たちの専門領域ですが、企業のオペレーションや管理したい数字については、もちろんその企業様が一番理解されています。皆様がビジネスに込めた想いと、私たちの堅実な基盤設計を掛け合わせることで、5年先も揺るがない強固な基盤を共創していけると信じています。

森脇 「綺麗に」見せる必要はないんです。ツールの導入でこんなに組織が変わった、といった「ドラマチックさ」もいりません。何より大事なのは、実務において「機能すること」です

 今後、ツールの導入を検討される際は、ベンダーに「何ができますか」と聞くのではなく、あえて「できないことは何ですか」と聞いてみてください。どういう前提なら成り立つのか、限界はどこにあるのか。そこを確認することが「成功確率の高いプロジェクト」の第一歩になります。

 AIが自律的に動き、業務の中核を担う未来はもう到来してきています。そのときに「シームレスな土台」を設計できているかどうかが、今問われています。企業の足元のデータ基盤を固めておくことこそが「AI時代における最良の道」になると考えています。

──ツールの華やかな進化に目を奪われがちな今、堅実な「設計」こそが重要であると説くハブワン。そのストイックなまでの誠実さは、変化の激しいAI時代において、企業が迷わずに進むための確かな道標のように感じられました。本日は貴重なお話をありがとうございました!

AI時代を見据えた、全体最適なデータ基盤設計を支援

HubSpotを起点に、各部門の業務オペレーションと既存システムを整理し、全体最適なデータ基盤の設計・実装をご支援します。何から検討すべきかまだ明確でない場合も含め、初期整理の段階からハブワンが伴走します。公式サイトからお気軽にご相談ください。

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この記事の著者

猪飼 綾(イカイ アヤ)

キクカク及びライティングユニットおたばぶのライターとして、IT・機械技術を中心に、ものづくりから飲食まで幅広い分野で取材・執筆。また、読者に愛されて、積極的かつ継続的な購買につながるファンマーケティングの観点から、オウンドメディアの運用支援やSNS運用など、Webマーケティング、ブランディング支援を行う。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

提供:株式会社HubOne

【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

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MarkeZine(マーケジン)
2026/06/08 11:46 https://markezine.jp/article/detail/53094