管理職は自分の目標達成だけではなく、チームとしての成果も求められます。メンバーのころとは異なるスキルセットを求められるため、たとえトップセールスであっても、昇進後すぐにチームの成果を出せるとは限りません。ではどうすれば、「チーム全体の成果を向上させるマネージャー」になれるのでしょうか。本連載では、認識のズレ・錯覚を解決する“意識構造学”にもとづき組織のマネジメント課題を解決してきた識学が、チームの成果を上げようと奮闘する営業マネージャーの悩みへ“数値化”をキーワードに答えていきます。第5回は、実践的なスキルの習得を促す「営業同行」について、デメリットや注意点も交えつつお伝えします。
絶妙なニュアンスを見て学ぶ! 営業同行のメリット
営業担当を育成するために上司や社長が営業同行をしている会社があります。しかし、同行をしているのに部下が成長しない、目標を達成することができないなど、悩みを抱えている経営者も多いでしょう。第5回では、営業同行をするポイントやメリット/デメリットを分析します。部下が成長する営業同行の実践方法や、営業同行を卒業すべきタイミングに悩んでいるマネージャーはぜひ参考にしてください。まずは、営業同行を行うメリットからご紹介します。
メリット1:基本的なマナーや所作を習得させる
営業同行することで、営業活動の基本(挨拶、名刺交換、表情、相槌を打つタイミングなど)を部下に見せることができます。加えて、それらの基本を部下がきちんと行えているか上司がチェックすることもできます。「自分はきちんとできている」と部下が思っていても、客観的に見るとできていない点もあるでしょう。そうした“部下自身が気づいていない課題”を指摘し、見本を見せ、次の営業同行時に再度チェックすることで、基本的なマナーや所作の習得をうながすことができます。
メリット2:事前準備ができるようになる
コーポレートサイトで会社がもっとも力を入れている商品や取り組みを知る、SNSでこれから会うお客様の最近の投稿をチェックする、ニュース等でお客様の業界共通の課題を理解する──など。事前準備をしているか実際に見せることで、訪問時に必要な情報・用意すべき資料を部下に学ばせることができます。

メリット3:お客様とのアイスブレイクを習得させる
初めて会うお客様とどのような会話をしながら緊張感や警戒心を和らげているか見せることで、場のつくり方や会話の進め方といった、言葉で伝えるのは難しいスキルを学ばせることができます。
メリット4:お客様の情報や課題を収集する力を習得させる
情報や課題を引き出すためには、お客様の回答を深掘りしたり、時には否定したりしながら課題を浮き彫りにすることも必要になります。受け身ではなく会話をどのようにコントロールすべきか、実際の会話の中で学ぶことができます。
メリット5:商品・サービス説明のコツを習得できる
資料を上から下まで読み上げるだけでは、お客様の購買意欲を向上させることは難しいでしょう。同行することで、商品・サービスによってお客様の未来がどのように変わるか具体的にイメージしてもらえる、購買意欲が湧く商品・サービス説明のコツを実践的に学ぶことができます。
次ページでは、営業同行のデメリットと卒業のタイミングについて紹介します。
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株式会社識学 シニアコンサルタント コンサルティング部 城間弘二(シロマ ヒロジ)
琉球大学工学部を卒業後、システム会社で3年のキャリアを積むと、その後は人材サービス業界に転職。エリアマネージャーとしてマネジメントに悩み、答えが見つからないなか識学と出会いを果たし入社。現在はシニアコンサルタントとして活躍する。
※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です
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