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カスタマーサクセスという仕事

自社と顧客双方の成功へ “ユーザー会”を100社から1,000社規模に成長させたWHI・大軒さん


 個にフォーカスがあたる時代、さまざまな顧客の成功をあらゆる角度から支えるためには、一対一の関係だけでは手が届かない部分も生まれてしまうだろう。そんななか顧客の声を拾い上げ、製品にも反映するための場として機能しているのがWorks Human Intelligenceが提供する「ユーザーコミッティ」だ。日本の大手法人(※)の約3分の1が利用する(WHI調べ)同社の開発・提供する人事システム「COMPANY」について、顧客同士が活用のためのアイディアを出し合ったり、悩みを相談し合ったり、ときには新しいコラボレーションを生み出す場である。立ち上げ間もない2003年からユーザーコミッティにかかわってきた執行役員 Customer Relations Div.統括の大軒直子さんに詳しい話をうかがった(※従業員数3,000人以上の法人)。

自社と顧客、両者の成功に必要なマインドとは

──早速ですが、大軒さんの現職に至るまでのキャリアを教えてください。

新卒で日商岩井(現:双日)に入社し、営業部門で勤務していたとき、私が所属していた部門と販売会社2社を統合する大型プロジェクトが立ち上がり、私も参画しました。統合に関する経験の中で、自分が「している仕事」は、実は会社の看板で「させてもらえていた」と思い知りました。仕事は自身の力量が伴わなければ、ままならないと知る、とても良い機会になりました。

そこで、自分に裁量権があり、チャレンジできる環境に身を置けば、もっと力がつくのではないかと転職を決め、Works Human Intelligence(以下、WHI)の前身の会社に入社したんです。

──商社からIT業界へ、業界も変えてチャレンジの場を選んだ理由もうかがえますか。

当社の経営層との面接で、希望していた経営企画ではなく、「ユーザーコミッティ」という仕事があると紹介され、それがとても面白そうな仕事だったからというのが大きな理由ですね。成長できる、裁量権が大きな土壌を求めての転職だったため、「お客様の満足度を上げることに関わるなら、どんなことをしても良い」という言葉で転職を決めました。

当時はお客様が増加しつつあるタイミングで、100社超のユーザーを抱えるユーザー会という母体がありました。それを本格的に活性化させていくフェーズで、私が担当になったんです。その後1,000社を超える規模に育てることができたのですが、そこまでにお客様からのフィードバックをいただいて新しいサービスを立ち上げたり、ユーザー会という枠組みにとらわれずにさまざまなことを試したり、多くの経験を積ませてもらえました。

その後ユーザーコミッティを一度離れ、「お客様の満足度調査等を実施する組織」の立ち上げに関わりました。お客様からの声をしっかりと捉え、経営や開発に課題を上げる仕事を担当したのですが、ユーザーコミッティを担当していたときとは違う角度からお客様の声に触れ、私の中で「満足度」に対する見方が変わったんです。

かつて私はお客様全体にとっての最適解を出すことがユーザー会の使命だと思っていました。もちろんそれは引き続き重要ですが、お客様から見た当社の姿や、製品・サービスの捉え方を通じて、そのうえで個々のお客様の成功や幸せを追求する姿勢もまた大切だと思い至ることができました。そして組織改編と共にユーザーコミッティへまた戻ってきたというわけです。

Works Human Intelligence 執行役員 Customer Relations Div.統括 大軒直子さん

──さまざまな角度からお客様の成功について考え抜かれたのだなと感じます。ユーザーコミッティが入社の決め手だったということで、もともと「お客様と自社の成功を両立すること」に対する課題感もあったのでしょうか。

前職の商社は自社製品を持たないため、問題が生じた場合でも、商品に関するトラブルの場合にできることが少なく、葛藤がありました。誠実でありたいと思っていても、メーカーとお客様の間をおつなぎする立場であるため、うまく連携できずに不幸な結果になってしまうケースも正直あったのです。

自社製品の強い会社に行きたいという思いで転職したのが、現在の当社です。しかし、ジレンマがすべて解決したわけではありません。自社製品が強いからこそ、見落としてしまうお客様の声も多々あったと感じています。

いま強く感じているのは、お客様には法人としての立場と、組織に所属した個人としての立場、そしてそこを離れた自分自身の立場があり、さまざまな要素が混ざり合ったうえで発言していらっしゃるということ。関わる人たちのあらゆる事情を理解したうえで融合させる仕事ができれば、両者の幸せや成功に貢献できるのではないでしょうか。

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ユーザー同士をつなぎ、意見交換の場となるユーザーコミッティ

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この記事の著者

猪飼 綾(イカイ アヤ)

キクカク及びライティングユニットおたばぶのライターとして、IT・機械技術を中心に、ものづくりから飲食まで幅広い分野で取材・執筆。また、読者に愛されて、積極的かつ継続的な購買につながるファンマーケティングの観点から、オウンドメディアの運用支援やSNS運用など、Webマーケティング、ブランディング支援を行う。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2022/12/21 10:22 https://markezine.jp/article/detail/57491

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