エクサウィザーズと、グループ会社であるExa Enterprise AIは、法人向け生成AIサービス「エクサベース AI」の実利用ログ(期間:7月1~31日、1,371社・15万5,012ユーザー)を調査し、企業におけるAI活用の「二極化」の実態を明らかにした。
利用の「量」で半分が一部に集中

全ユーザーが生成AIに入力したメッセージ数(ユーザーが送信したメッセージの総数)のうち、数の多い上位10%のユーザーが全体数の49.6%を占めた。
この偏りは特定の業界・規模に限られたものではなく、企業規模や上場・非上場といった企業属性別に見ても、上位10%ユーザーが利用総数の約半分を占める構造は変わらず、日本企業全体に共通する構造的な課題であることが示唆された。
AIを多く使うユーザーほど、自らエージェントを作成し活用を高度化
7月1~31日の期間の全メッセージ約9,946万件のうち、AIエージェントを利用したメッセージは4.3%だった。また、次のような結果により、AIを日常的に使う一部のユーザーが用途に応じたAIエージェントを作成し、活用を高度化させている状況がうかがえる(AIエージェント関連の数値は、AIエージェントの作成・利用ログを集計したものである。ユーザー平均との比較は、1ユーザーあたりの数値に基づく)。
- AIエージェント作成者のメッセージ数は、ユーザー平均の3.8倍
- 1メッセージあたりの複雑さ(トークン量)は、ユーザー平均の4.9倍
- メッセージ数上位1%のユーザーのうち17.5%がAIエージェントを作成する一方、下位50%ユーザーはほぼ作成していない
大企業ほど企業内の偏りが大きく、一人あたり利用量は中堅企業を下回る
企業規模別に見ても、メッセージ利用量上位10%が全体の半分程度を占める二極化の構図は共通しており、中でも従業員3,000名以上の大企業ではその偏りが51.7%となった。
一方、エクサベース AIの利用者数セグメント別の一人あたり平均メッセージ利用量を比較すると、大企業は中堅企業より3割程度低いという結果となった。
利用量トップは「IT・システム・DX推進」、AIエージェント活用率トップは「プロダクト・サービス企画」

職種別に見ても二極化の実態は共通しており、メッセージ利用量上位10%が職種内の全体利用量に占める割合は最小44.1%~最大61.4%の範囲となった。また、次のような傾向が見られた(職種別の比較は、一人あたりのメッセージ数と、職種内の上位10%のユーザーがメッセージ利用量全体に占める割合に基づく)。
- メッセージ利用量が最も多い職種(利用量の観点)
IT・システム・DX推進部門が最多だった。同時に職種内の偏りも大きく、上位10%が全体の61%を占める。次いで、メッセージ利用量が多いのはソフトウェア開発、法務・知財・コンプライアンス、プロダクト・サービス企画が続き、AIによる業務効率化が進みやすいとされてきた領域が先行している。
- AIエージェント利用率が最も高い職種(高度活用の観点)
プロダクト・サービス企画部門が最も高く、次いでカスタマーサポート、経営企画・事業戦略部門と続いた。
- 現場に近い職種の傾向
営業・販売、生産・品質管理・物流など現場に近い職種では、利用量とAIエージェント利用率の双方が相対的に低い傾向が見られた。
【調査概要】
調査対象:法人向け生成AIサービス「エクサベース AI」の実利用ログ
対象期間:2026年7月1~31日
対象範囲:1,371社、155,012ユーザー(外れ値を除いたユーザー数)
分析指標:メッセージ数(利用頻度の代理指標)、トークン量(利用の深さ・情報量の代理指標)、エージェント利用率
留意事項:各指標は業務成果や生産性を直接測定するものではない。また本分析のみから因果関係を断定することはできない
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