「部分最適」の集合体では、AI時代に生き残れない。ハブワンが貫く「全体最適」の流儀
──国内でも数社しか存在しない「HubSpot ダイヤモンドパートナー」であるハブワン様が、パートナーとして大切にしている視点を教えてください。
森脇 HubSpotは、フロントオフィス領域において非常にパワフルな基盤であり、現状の市場における最適解であることはまず間違いありません。ただ、日本企業の複雑な商慣習やバックオフィス業務まで含めたとき、すべてをHubSpot単独で完結させようとすることは、現実的にはまだ困難と捉えています。
そのため、私たちが大切にしているのは、HubSpotの公式アプリやAPI、iPaaSなどの活用を見定めながら、業務プロセスのどこをHubSpotに担わせ、どこを既存システムに残し、どのようにシステムを連携させるかという、整合性の取れた「全体最適」な業務基盤の設計です。
一方、多くの日本企業では「部分最適の寄せ集め」になってしまっている現状が散見されるように思います。目新しいツールを場当たり的に導入するだけでは、先に述べた顧客体験の損失を招くばかりか、将来のAI活用に耐えうるプラットフォーム構築が結果として遅れるというリスクも生じてきます。
こうした日本企業の課題と向き合い「全体最適」を実現するために、私たちは「ツールでできること」だけでなく「ツールでできないこと」「できるけど制約がつくこと」「近未来でツール内に機能開発される可能性があること」もお客様に誠実に伝えます。これは決して、機能の限界を伝えるという消極的な姿勢ではありません。ハブワンがバリューとして掲げる「誠実・聡明・利他」に基づき、「5年先の時代の変遷にも耐え、現場で機能し続けられる基盤を設計し切る」という、揺るぎないスタンスです。

──リスクを誠実に伝え、お客様の成功を第一に考えていらっしゃるのが伝わります。
森脇 「成功」というよりも、「失敗の確率を極限まで減らす」という考え方に近いかもしれません。データ基盤やオペレーションの基幹部分は、その企業のビジネスの「土台」になります。良いことだけを並べて可能性を誇張してしまうと、お客様の将来のビジネス機会に対して多大なる損失を与えてしまうことになります。また、HubSpot Japanからの信頼も失うことでしょう。
HubSpotはベンダーとして、常に新しい機能や優れた可能性を提示してくださいます。対して私たちパートナーは、「今、お客様の現場で本当に機能するか?」をある意味では厳しく判断するといった「ブレーキ役」とも言えるかもしれません。そのブレーキがあるからこそ、無理な導入によるプロジェクトの破綻や、導入後の形骸化を防ぎ、結果として「実務で長く機能し続ける盤石な基盤」を着実に築き上げることができるのだと考えています。
──最後に、国内企業のリーダー層にメッセージをいただけますと幸いです。
小向 私たちは、「理想の組織を共に描いていける」パートナーでありたいと思っています。HubSpotの実装は私たちの専門領域ですが、企業のオペレーションや管理したい数字については、もちろんその企業様が一番理解されています。皆様がビジネスに込めた想いと、私たちの堅実な基盤設計を掛け合わせることで、5年先も揺るがない強固な基盤を共創していけると信じています。

森脇 「綺麗に」見せる必要はないんです。ツールの導入でこんなに組織が変わった、といった「ドラマチックさ」もいりません。何より大事なのは、実務において「機能すること」です。
今後、ツールの導入を検討される際は、ベンダーに「何ができますか」と聞くのではなく、あえて「できないことは何ですか」と聞いてみてください。どういう前提なら成り立つのか、限界はどこにあるのか。そこを確認することが「成功確率の高いプロジェクト」の第一歩になります。
AIが自律的に動き、業務の中核を担う未来はもう到来してきています。そのときに「シームレスな土台」を設計できているかどうかが、今問われています。企業の足元のデータ基盤を固めておくことこそが「AI時代における最良の道」になると考えています。
──ツールの華やかな進化に目を奪われがちな今、堅実な「設計」こそが重要であると説くハブワン。そのストイックなまでの誠実さは、変化の激しいAI時代において、企業が迷わずに進むための確かな道標のように感じられました。本日は貴重なお話をありがとうございました!
AI時代を見据えた、全体最適なデータ基盤設計を支援
HubSpotを起点に、各部門の業務オペレーションと既存システムを整理し、全体最適なデータ基盤の設計・実装をご支援します。何から検討すべきかまだ明確でない場合も含め、初期整理の段階からハブワンが伴走します。公式サイトからお気軽にご相談ください。

