EC事業者は広告にどう関わる?
ECグロース支援を行うPALAの兒嶋仁視です。前回は、ECにおける集客チャネルを「短期・中期・長期」という時間軸で整理しました。第11回となる今回は「広告チャネル」についてお話しします。
広告は、ECの集客施策の中でも特にブラックボックス化しやすい領域です。代理店や社内運用チームから月次レポートを受け取っても、「CPAが目標内だから順調」「CPAが悪化しているから改善します」というやり取りだけで終わっていないでしょうか?
もちろん、事業責任者やEC担当者が自ら管理画面を操作して設定変更をする必要はありません。しかし、「運用を任せること」と「意思決定まで丸投げすること」は別物です。
本記事では、自分では広告を直接運用しない担当者が、数字に振り回されずに適切な意思決定を下し、代理店や現場と対等に議論するための「広告構造の捉え方」を解説します。
広告はどの媒体でも、同じロジックで分解できる
ECにおいて、広告を評価する際、最もよく使われる指標の1つがCPA(顧客獲得単価)です。広告費100万円で100件の購入が発生していれば、CPAは1万円です。これは、非常にわかりやすい数字ですが、CPAは「結果」であることを頭に入れておく必要があります。まず大前提として、リスティング広告でも、ディスプレイ広告でも、SNS広告でも、構造はほぼ同じです。広告が表示される → クリックされる → サイトに訪問する → 購入されるという流れになります。
これに対応する代表的な指標が以下の5つです。
- CPM/Imp単価(インプレッション単価)
- CTR(クリック率)
- CPC(クリック単価)
- CVR(コンバージョン率)
- CPA(獲得単価)
つまりCPAは、それまでの複数の指標が積み重なった最終的な結果です。そのため、広告チャネルの改善は「積み重なった指標をそれぞれどれだけ改善できるか」が肝となります。集客施策の目的は、「CPAをできるだけ抑えROASを合わせつつ、どこまで拡大できるか」です。だからこそ意思決定者は、「現状より拡大できる余地があるか」を分解して考えることがとても大事なのです。
