全6回にわたってお届けした連載「中小ECショップのための粗利からみる売上アップ講座」の著者・フルカイテンの瀬川さんによる新連載。今回は在庫にまつわるECのお悩みトップ3にフォーカス。第3回では、在庫の仕入れ数量(発注数量)を間違える理由について解説します。
前回までの2回で在庫が増え続ける理由と在庫削減の方法についてお伝えしてきました。今回は「なぜ在庫の仕入れ数量(発注数量)を間違えるのか」というテーマでお話したいと思います。
仕入れ数量の考えかた「発注点発注」のメリットとデメリット
「ある商品の在庫が何個まで減ったら何個補充する」。この仕入れ数量の考えかたを「発注点発注」と呼びます。
私は多くの企業の方とお会いして在庫問題の相談を受けているのですが、この方式で在庫の発注をしている企業は本当に多いです。
よくあるのは、全商品をA〜Fランクくらいに分けて、どのランクの商品は何個まで在庫が減ったら何個仕入れるというルールを決めているケースです。A〜Fランクの分けかたは、直近1週間や1ヵ月の平均販売数量、商品単価で判断しているなどさまざまです。

発注点発注方式のメリットは、商品数が多くても「何個まで減ったら何個補充」というひとつの指標で発注数量を決定できるため効率が良い点です。ルールが決まっているので属人性を排除でき、入社間もない人でもルールを知っていれば運用できる点は非常に優れていると思います。自動発注的な運用ができるのもメリットだと言えますね。
しかし発注点発注方式には、欠品リスクと売れ残るリスクをどちらも生んでしまうというデメリットがあります。これが仕入れ数量(発注数量)を間違える要因になっています。
発注点発注の問題点
発注点発注方式はある商品の在庫が何個に減ったら何個補充するという方式です。つまり、その商品がずっと一定のペースで売れ続けることを前提にしています。
しかし商品の売れ方には実際は波がありますよね。ですから、それを無視して考えることで成り立っている方式とも言えます。グラフにするとわかりやすいので、下記をご覧ください。

このグラフは、ある商品が何月何日にいくつ売れたかを表現しています。日々の販売数量が完全に一定ということはほとんどないはずですので、販売数量をプロットしていくと青い曲線になりますよね。
ここで、グラフの青い斜線部分はこの商品の合計販売数を表しています。つまり曲線の内側の面積がこの商品の販売数量だということです。
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ハモンズ株式会社 代表取締役 瀬川直寛(セガワナオヒロ)
自社ECで3度も経験した倒産危機をきっかけにECが儲かるための改善手法を考案。 自社ECの粗利を2倍、在庫を1/2に削減した手法をクラウドサービス化し、2017年10月からサービス提供開始。 現在、サイト改善や広告に頼らずに儲かるECになるための手法を熱心に啓蒙している。
※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です
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