ニッチな商材を使うECサイトは、市場規模は小さくとも一定の需要があると言えます。今回は、イノシシの罠販売サイト「イノホイ」を運営している株式会社リファクトリー 代表取締役の守屋将邦さんにお話を聞きました。扱うものがニッチだから売れているのではなくて、そこにはしっかりとした販売のノウハウがありました。
きっかけは突然の来訪者 守屋さんはなぜイノシシの罠を「ニッチだけど売れる」と考えたのか
森野(運営堂) イノシシの罠の販売サイトを運営しているということで、お話を聞きに来ました。そもそも、なぜイノシシの罠の販売サイトを立ち上げようと思ったのでしょうか?
守屋 実は自分でイノシシの捕獲用の罠を作って売りたいと思ったわけではないですし、私自身はイノシシを生で見たこともなくて、狩猟をしたこともないんです。
当時所属していた会社が地方でECに関わる仕事をしていて、そこに15年ほど勤めていたのですが、ある日突然、鉄工所のおじさんが油まみれの作業服で当社の門をたたいて、「私はこういうイノシシの罠を売っているんだが、これを世にインターネットを通して売りたい」と。そんな相談をもらったのがスタートのきっかけです。
森野 すごいところからスタートしたんですね。とはいっても、こういったことは地方ではよくありますよね。いきなり会社に来たり電話がかかってきたり……積極的と言うかなんと言うか。
守屋 その鉄工所のおじさんを見たときに、「そのまま帰しちゃだめだ」と本能で思ったんです。一応イノシシの罠の市場について調べたら、市場が小さくて、かつ参入障壁が低かったんですよね。罠をインターネット上で売って成功している会社もほとんどなかったので。売るうえで免許も必要ないですしね。使い手(設置者)側には免許が必要ですが。
森野 それで始めてみようとなったんですね。市場としてはいけそうと思っても、実際に売るとなると難しいこともあると思いますが、どこから手をつけられたのでしょうか?
守屋 まずはマーケットプレイスに出してみて、本当にインターネットでイノシシの罠が売れるのか調査してみました。楽天もYahoo!ショッピングも、流通額に対するフィーで広告予算を差し引かれるかたちなので、運用するなかである程度の顧客獲得単価もわかってきて、商材的に自社ECでも大丈夫かなと思って立ち上げました。
森野 なるほど。いきなり自社ECをやられる人が最近多いんですけれども、たとえばヤフオク!とかメルカリに出して需要を調査してから取り組んだほうがいいですよね。
守屋 そうですね。私もECのお手伝いを長年してきていますが、ここ10年以上はECのお店をつくることが目的になってしまっている企業がすごく多いと感じています。あくまでECは「箱」であり「場」なので、そこで「何をどう売るか」ということのほうが大事かなと。
森野 私もそう思います。「ECサイトを作りました。いわゆるウェブマーケをやってみました。CVRがこれだけでした」とやっていても、何か違いますよね。
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森野 誠之(モリノ セイジ)
運営堂代表。Web制作の営業など数社を経て2006年に独立後、名古屋を中心に地方のWeb運用を支援する業務に取り組む。現在はGoogleアナリティクスなどのアクセス解析を活用したサイト・広告改善支援を中心にWeb制作会社と提携し、分析から制作まで一貫してのサービスも開始。豊富な社会・業務経験と、独立系コンサルタントのポジシ...
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