14年の現場経験を持つ“物流ライター”田中なおさんが、ECに役立つ知識を「物流の目線」で教える当連載。第5回目となる今回のテーマは、EC物流におけるシステム導入。富士ロジテックホールディングス 営業本部 営業開発部 部長 通販担当 西間木智さんに話を聞き、効率化とコストのバランスを探ります。
前回の記事はこちらから
ECにまつわる作業を効率化したいなら、システムの導入が大きな効果を発揮するかもしれません。しかし、「自社の規模でお金をかけてまでシステムを導入すべきなのか」「本当に費用対効果を発揮するのか」などと考えるうちに、ついつい検討を先伸ばしにしてしまうこともあるでしょう。
今回はシステムの導入について、ECの物流代行サービスを提供している株式会社富士ロジテックホールディングス 営業本部 営業開発部 部長 通販担当 西間木智さんに、話を聞きました。システム利用者側からのフラットな視点を参考に、どんな事業者がどんなシステムの導入を進めるべきか考察します。
物流システムの代表、OMSとWMS
そもそもEC物流は、注文があった数点の商品をピッキングして梱包、発送の流れを繰り返す作業です。梱包作業や送り状の作成など、1件あたりに多くの工数が発生します。
なるべく負担を減らすため導入を検討したいシステムが、「OMS(注文管理システム)」と「WMS(倉庫管理システム)」です。
OMSは、自社ECサイトだけでなく、複数のモールで商品を販売しているEC事業者に便利なシステム。各種ECモールや自社ECサイトが保有しているバラバラのデータを、OMS内で1つにまとめて管理できます。
たとえば、100個在庫がある商品が楽天市場で1つ売れたとします。その際、Amazonなどの他店舗やShopifyなどで構築した自社ECサイトの在庫データを、手動で99個に減らす作業が発生します。この動作が自動化されるのです。
お届け指定日時、入金管理、配送方法、備考コメントなども1画面でチェックでき、多店舗運営でエラー以外の受注管理は、ほぼ自動化できるといっても良いです。
WMSは、在庫管理をするシステムです。商品保管場所の管理(ロケーション管理)、ハンディターミナルを使った目視に頼らないピッキング・検品、納品書やラベルなどの出力の簡易化などができます。
Excelでフォーマットに合わせてデータを加工していく作業や人の能力に頼った作業の削減が、人件費やミスの減少、業務標準化の鍵です。多くの事業者に、OMSとWMSが導入されています。
メールマガジンに登録無料すると、続きをお読みいただけます
-
- Page 1
-
- Page 3
この記事は参考になりましたか?
- “物流ライター”が教える EC物流キソのキソ連載記事一覧
-
- 女性が働きやすい環境整備・システムによる自動化も 労働力不足の克服に向け変わる物流倉庫の今...
- 月に300件出荷するならシステム活用で物流を効率化!導入の効果とコストの基本を押さえる
- 宅配クライシスに2024年問題、物流業界の課題は他人事ではない EC事業者が知っておくべき...
- この記事の著者
-
田中なお(タナカ ナオ)
物流ライター。青山女子短期大学を卒業後、物流会社に14年間勤務。その後、2022年にフリーライターとして独立。企業オウンドメディアや物流ニュースメディアで発信活動をし、わかりやすく「おもしろい物流」を伝えている。
※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です
この記事は参考になりましたか?
この記事をシェア
