HubSpot Japanは、「日本のBtoB購買に関する意識・実態調査2026」を実施した。本調査は、直近12ヵ月以内にBtoB商材の比較・選定・稟議・承認・決裁などに関与した人1,573名を対象にAIやWebを含む情報収集、売り手との接点、社内合意形成を調べたものである。BtoB取引における「買い手」側に焦点を当てた独立調査としては、HubSpot Japan初の実施となる。
買い手が実感する最大の変化はAIの影響
買い手に、この2~3年で増えたと感じる購買時の情報収集行動を質問したところ、「生成AIサービスやAI検索を使うこと」が33.5%で最も高くなった。また過去の購買と比べた変化についても、「生成AIサービスやAI検索が購買判断に与える影響」が41.6%で最多だった。
ChatGPT利用は58.0%。AIは候補整理・比較・社内説明の作業に入り込む
業務用商品・サービスの購買検討において、各AIサービスを情報収集にどの程度利用するかを質問したところ、「頻繁に利用する」と「ときどき利用する」の合計は、ChatGPTが58.0%、Geminiが51.2%、Microsoft Copilotが40.1%だった。
また生成AIサービスやAI検索の利用者(n=1,155)に情報収集の過程において具体的にどのような用途で生成AIを利用したのかを質問したところ、「候補となる商品・サービスの洗い出し」が50.3%、「各社の特徴・違いの整理」が47.1%、「比較表の作成」が39.2%、「社内説明用の要約作成」が38.8%と上位になった。AIは情報を探すだけでなく、候補を並べ、違いを整理し、社内説明の準備を進める作業にも使われていることがわかった。
買い手の6割以上は売り手と接する時点で複数候補をリストアップ済み
売り手に接触する段階で自社の購買検討がどの程度進んでいることが多いか質問したところ、そもそも「提供会社・販売会社に接触することはない」と回答した買い手が、回答者全体(n=1,573)のうち9.0%いた。売り手に接触する残り約9割の買い手(n=1,431)でみると、「複数の候補をリストアップしている段階」が29.6%で最多となった。「候補を数社まで絞り込んでいる段階」が18.7%、「要件・比較表・稟議資料などをある程度準備している段階」が8.8%、「すでに第一候補があり、最終確認の段階」が6.4%で、合わせると、複数候補のリストアップ以降に売り手と接触する人は合計63.5%に上る。
生成AI・AI検索を利用する買い手の48.3%が、AI情報を事実確認・加筆修正して社内利用
今回の購買で生成AIサービスやAI検索・要約を利用した人(n=1,266)に、AIで得た情報を社内説明や稟議に利用する際の対応を複数回答で質問したところ、「自分で事実確認・加筆修正した上で利用した」は48.3%だった。次いで、「他者に確認した上で利用した」は35.7%、「そのまま、またはほぼそのまま利用した」は24.9%という回答だった。
買い手の期待は接点ごとに異なる Web・資料は価格の目安、営業は自社に合わせた提案、導入後は支援内容の明確さ
提供会社・販売会社のWebサイト、資料、イベントなどの情報に期待することでは、「価格や費用の目安がわかる」が42.9%、「メリットだけでなく注意点も説明されている」が33.8%で、上位の回答だった。営業・提案プロセスでは「自社の状況に合わせた提案」が37.1%、「費用対効果・ROIの説明」が30.2%、導入後支援では「問い合わせ窓口・対応時間・サポート範囲が明確である」が35.3%、「課題が起きたときの相談先やエスカレーション方法が明確である」が31.4%で、いずれも高い割合を示した。
AIをよく使う買い手では、売り手への期待が、「自分では確かめにくいことの確認」と、「導入後の成功に向けたサポート」へ寄る
生成AI・AI検索を頻繁またはときどき利用する層1,074名と、利用していない層348名を比べると、売り手への期待は、3接点の26項目のうち23項目でAI利用層が非利用層を上回った(「その他」「期待することは特にない」「わからない」を除く)。下回ったのは3項目で、「価格や費用の目安」、「自社の状況に合わせた提案」、「窓口・対応時間・サポート範囲の明確さ」だった。ただし3項目とも、AI利用層内でも各接点で1位だった。
【調査概要】
- 本調査において「BtoB商材」は、業務用途の商品・サービス全般を指す。個人消費向けの商品・サービスは対象外である
- 調査結果は、端数四捨五入の関係で合計が100%にならない場合がある
- 複数回答の設問は、各選択肢の比率の合計が100%を超える場合がある
- 本調査はインターネットリサーチにより実施したもので、回答は調査対象者の自己申告に基づく
- 本記事における「今回の購買」とは、回答者が直近12ヵ月以内に比較・選定・稟議・承認・決裁等に関与したBtoB商材の購買のうち、最も関与が大きかった1件を指す
調査企画:HubSpot Japan
調査実施:マクロミル
調査対象:直近12ヵ月以内にBtoB商材の比較・選定・稟議・承認・決裁等に関与した、従業員50名以上の企業に勤務する人
有効回答数:1,573名
調査方法:インターネットリサーチ
調査期間:2026年6月11〜16日
調査地域:日本全国
