お遍路グッズを扱うネットショップ「いっぽ一歩堂」。商品を売るだけでなく、おもに歩き遍路についての情報発信を積極的に行い、2014年カラーミーショップ大賞ノミネート48店舗にも選ばれた。かなりニッチな商品だが、どんなふうに運営しているのだろうか。代表の佐々木康夫さんにお話をうかがった。
歩き遍路で感銘を受けて、お遍路グッズのネットショップを開く
――ネットショップ「いっぽ一歩堂」さん立ち上げの経緯を教えてください。
「作ったのは2008年、33歳の時です。それまでは全然関係ない仕事で、サラリーマンしてたんですけど、あるとき、下請けの工場がたいへんなことになるから助けてやってくれと言われて出向したんです。全然儲からない、倉庫はグチャグチャ、社員は言うこときかないみたいな状態から、そこの工場長と一緒に頑張って、3年半くらいで軌道に乗ったんですよ。
これで自分の役目は終わった、もともと自分でビジネスをやりたいと思っていたこともあってそろそろ辞めようかと思い始めた頃に、一緒に頑張っていた工場長が50歳で、急な心臓発作で亡くなったんです。びっくりしました。それでその人の供養と、次に何をしようか考えるために、歩き遍路で四国八十八ヶ所を回ることにしたんです。
実はお遍路は回る方法がいろいろあって、車遍路とかバスツアーなんかもあるんですね。僕が選んだのはお遍路の本来の姿でもある歩き遍路で、体力的にいちばんしんどいものでした。でも、四国には「お接待」という文化があって、地元の人はお茶をくれたりお遍路さんに対してすごくよくしてくれる。お遍路さんに施しをすることによって、弘法大師に施しをしているということで、徳を得られるとされてるからなんですね。
僕は41日間で四国一周回ったんですけど、繰り返し繰り返しお接待をしていただくから、やっぱり感謝の気持ちっていうのが芽生えてくるんです。そんな中、お接待でアイスクリームを食べさせてくれたおばあちゃんに『毎日、全員にあげてたら大変やね』と聞いたら、『自分もいろんな人に助けてもらって90歳まで生きてこられた。自分が受けたぶんの恩を社会に返してるんです』と言うわけです。
そこで僕も気づきました。自分の力で頑張ってきていたつもりだけれども、いろんな人に助けられて自分は成長してきたんだなって。そしたら、自分が受けた恩を社会に返していけるようなことができないかと思ったんです。
最初はね、歩き遍路で気づかせてもらったから、歩き遍路にたくさん人を連れていこうと思ったんです。それで市の集会所を借りて講演をやってみたら、ウォーキングが好きな年配の人がけっこう来てくれたんです。その人たちのクチコミなんかで広がって、大体10人ぐらいの人を1組でお連れする形で、四国八十八ヵ所を5~6周歩いて巡りました。
お遍路には白衣や杖などの遍路用品が必要なんですが、気軽に行ってもらうために僕が買って、参加者に無料で貸す形にしていたんです。そしたら、『貸してもらうの悪いから、買います』『自分のが欲しい』という声が出てきて、ツアーに参加する人に売り始めました。そしたら在庫の場所もとるしで、1回ネットでやってみようと思ったのがきっかけです」
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倭田 須美恵(ワダ スミエ)
2013年11月11日、ECzine立ち上げ。ならではの視点でECに関する情報をお届けしたいと思います。
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・[執筆]NP通信※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です
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