現在でも世界の約4割のシェアを持つと言われる中国eコマース市場。その発展の裏には、決済がありました。日本でも、越境EC・インバウンド対応で注目を集める、中国最大規模のオンライン決済サービス「支付宝(Alipay)」を紹介します。
「エスクロー」で急速に普及 天猫などグループサイトで浸透
「支付宝(Alipay)」は、Alibaba(阿里巴巴:アリババ)が2004年に開始したサービスです。2011年にスピンオフし、Small and Micro Financial Services Company(小微金融服務有限公司)となり、2014年10月にAnt Financial Services Group(螞蟻金融服務集団)に名称変更してサービスを提供しています。
Alipayは、中国の第三者型オンライン決済においてシェア50%を有し、C2C、B2C、B2B決済をカバーしています。2004年に、商品が購入者宅に届いてから始めて決済が行われる「エスクロー」を開始したことが中国で受け入れられ、急速に普及しました。
これにより、購入者が商品料金を支払ったのに商品が届かない、といった中国におけるeコマース初期の課題を解決しています。エスクローの流れは以下の通りです。
エスクローの流れ
- 商品購入者がAlipayに代金を支払う
- 売り手は支払いを確認してから商品を発送
- 購入者が商品受け取りをAlipayに通知
- Alipayから売り手の口座に代金が移され決済が成立
スタート当初は、AlibabaグループのC2CとB2C電子商取引サイトである「淘宝網(taobao:タオバオ)」のオンライン決済における利用がメインでした。
Taobaoは、中国最大のC2Cショッピングサイトですが、同サイトから2011年6月にBtoCショッピングモールの「天猫(T-mall:ティエンマオ)」が独立。また、2010年3月に設立された共同購入サイト「衆画算(Juhuasuan:ジュファサン)も2011年10月に独立事業となりました。
淘宝網、天猫、衆画算といったグループ内でのAlipay決済の割合は、8割ほどあると言われています。日本のECサイトでも越境ECの強化策として、これらのサイトで販売を行いたいと考える企業も多いでしょう。
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TIプランニング代表取締役 池谷 貴(イケタニ タカシ)
編集などの仕事を経て、カード業界誌の版元において、雑誌編集、プランニング、セミナー、展示会などの運営に携わる。電子決済、PCI DSS/カードセキュリティ、ICカード、ICタグなどのガイドブック制作を統括。2009年11月にマーケティング、カード・電子決済、IT・通信サービスなどのコンサルティング、調査レポート・書籍の発行、セミナー運営、ポータルサイト「payment navi(ペイメントナビ)」「PAYMENT WORLD(ペイメントワールド)」などのサービスを手掛けるTIプランニングを設立した。
※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です
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