2017年3月に刊行した『売れるECサイトのすごい仕掛け』で各分野における2016年の動向を総括した専門家には、2017年のスタートはどのように見えたのか。定点観測を行うことで、EC業界の全体像が見えてくる(※本記事は、2017年6月25日刊行の『季刊ECzine 2017年夏号』に掲載したものです)。
ZOZOTOWNのツケ払い
後払いサービス自体に問題はない
まずは、大きな注目を集めたZOZOTOWNの「ツケ払い」について。前回の取材でも、池谷さんは「未払いが心配だ」と警鐘を鳴らしていた。
ツケ払いの裏側を見れば、後払い決済サービスを採用しているにすぎない。後払いとは、商品が届いた後、後払いサービス提供会社から消費者に請求書が届き、消費者は銀行やコンビニ等で支払う仕組み。クレジットカードを持たない、利用したくない、商品を確認してから支払いたいなどのニーズに応え、EC事業者側の採用、消費者の利用も伸びている。
後払いサービス提供会社は、事前に消費者の与信を行い、その後、代金の回収を行う。EC事業者には料金未回収のリスクがないのが特徴だが、これはクレジットカードと同様だ。ちなみにZOZOTOWNは、決済代行会社GMOペイメントサービスが提供する「GMO後払い」を導入している。池谷さんが前回の取材で心配していたのも、ZOZOTOWNではなく、決済サービスを提供するGMOペイメントサービス側のことである。
「ツケ払いを批判するニュースを読んでも、実際にどれだけ未払いが起きているかの具体的な数値は出てきません。後払い自体は、利便性の高いサービスですから、そこを誤解されるような報道は残念だと思います」
ZOZOTOWNは、当初から限度額5万4,000円(税込)を設け、未成年保護者の同意を得ることを進め、加えてチェックボックスを設置するなどの対策も検討している。
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