AppleのiOS11へのアップデートの影響が大きかったこの3ヵ月。プラットフォーマーは続々とライブコマースの機能を提供開始、コンテンツや広告のクリエイティブとして動画がメインストリームになりつつある。まだまだ、テクノロジーの進化によるECの変化は終わらない(※本記事は、2017年12月25日刊行の『季刊ECzine vol.03』に掲載したものです)。
ダブルイレブン、2017年も伸びる大規模な安売りセールだと肝に
11月11日、通称「ダブルイレブン」は、中国ECにおける大規模なセールイベントの日である。TaobaoやTmallを運営するアリババグループは、「11.11 GlobalShopping Festival 2017」を上海で開催。同グループサービスにおける当日24時間の流通総額は過去最高の1,682億元(約2.8兆円)となった。国別の流通総額では、昨年に続き日本が1位を獲得している。JD Worldwide(ジンドン)、Kaola、REDといったほかのプラットフォームでも、同様にセールを実施している。
「ジンドンは2兆円くらい、Kaolaも正確な数字はもらえていませんが、同じくらいでは。売れ筋商品はどのモールもそれほど変わらないので、規模が大きい企業のほうが商品調達力がある、結果として大手の売上が伸びるという具合です。アリババと二強になりつつあるKaolaは、偽物を取り扱わないのが特徴。日本企業に対しても、非常に審査が厳しく、それをアピールしています。REDはもともとソーシャルメディアで話題になっているものを売るスタイル。売れ筋でなくても、おもしろそうな商品は扱ってくれやすいので、テストマーケティングをする場として向いています」
2016年のアリババにおけるダブルイレブンの流通総額は約1.9兆円。よく楽天の1年分に例えられる。1年を経て約1兆円伸ばしてきた計算だが、日本のEC事業者は、冷静な目で見ている印象だ。
「ダブルイレブンは、とにかく安く売ることが求められるので、売上は飛躍的に上がりやすいですが、利益を考えられる日ではありません。だから、ダブルイレブン頼りの越境ECビジネスは難しい。日本企業が努力したいのは、ブランディングによる顧客認知です。中国の消費者は、商品名だけをピンポイントで記憶し、メーカーの企業名はほとんど知りません。たとえばある大手メーカーの化粧用コットンパフが爆買いされているとしても、同じメーカーの生理用品には、見向きもしてもらえず、ほかのメーカーの生理用品が指名買いで爆買いされているといったことが起きています。一方で、日本の消費者にはそれほど知られていないけれど、中国ではものすごく売れている美容機器やコスメもありますから、まだやれることはあります」
これから地道に、越境ECに取り組むにはどうしたらいいのだろうか。
「中国ビジネスに精通した良いパートナーを見つけること。越境ECブームで日本国内にさまざまな代行コンサルティング会社ができましたが、やはり、中国の消費者の購買志向を理解している中国のパートナーでないとビジネスとしての越境ECは難しい。たとえば、並行輸入頼りで売れていたけれど、いざ一般貿易で中国国内のオフラインマーケットに参入してみたら、価格が下がりすぎていて売りたい価格では売れない、なんてこともあります。どのモールで、いくらで販売されているかをきちんと管理することが重要です。モールも認定パートナー制度などを立ち上げたりしているので、それがひとつの基準になると思います」
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ECzine編集部(イーシージンヘンシュウブ)
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