EC事業者がおさえておきたい、13のテクノロジー関連トピックスの「定点観測」。オムニチャネル・コンサルタントの逸見光次郎さんにオムニチャネルについて聞きました。※本記事は、2018年6月25日刊行の『季刊ECzine vol.05』に掲載したものです。
経産省のEC市場調査
見るべきは小売全体の市場
4月25日に発表された、経済産業省による「電子商取引に関する市場調査」。それによれば、平成29年の日本国内のBtoC-EC(消費者向け電子商取引)市場規模は、 16.5兆円(前年15.1兆円、前年比9.1%増)に拡大。EC化率は、BtoC-ECで5.79%(前年比0.36ポイント増)とな っている。これを、オムニチャネル目線ではどう見るのか。
「EC化率を逆算すると、リアルも含めた全体の小売市場が出てきます。2015年度が約290兆円、2016年度が約280兆円、2017年度が285兆円と、減少傾向にあるものの、2016年度と比較すると少し回復したかなと。この数字からわかるのは、日本の全体の小売市場、つまり消費自体がもう伸びないと思ったほうがいいということ。この限られた市場の中で、どうしていくかですよね。必ずしもオムニチャネルをやらなくてもいいと思いますが、実店舗とEC、両方利用されているお客さまも当然いるので、そういったお客さまをどう自社に取り込んでいくのか。市場規模を考えると、その施策を加速させる必要があると考えます」
5月に中国に視察に行く予定があるそうだが、かつて「爆買い」ともてはやされた中国の小売市場も、鈍化傾向にあると言う。
「中国は、EC化率も売上も右肩上がりでしたが、ここへきて伸びてはいるけれどカーブが緩やかになってきました。企業側も、新規を取りに行くよりは、既存のリソ ースを見直しましょうという流れになっています。中国は、リアル店舗のインフラが弱かった。電子決済が流行っているのは、現金が信頼できないから。ECが伸びたのは、リアル店舗では物足りない要素がたくさんあったからです。デジタルに取り組んだことで企業の商売が安定してきたので、リアルを充実させようという方向に向かっている。非常におもしろい流れだと感じ、勉強に行ってきます」
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ECzine編集部(イーシージンヘンシュウブ)
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