越境ECだけじゃない!? オープンソースのプラットフォーム「Magento」が今改めて注目されるワケ
日本だからこそ気をつけたいシステム選びのポイント
アドビの買収には「期待が大きい」
ここでMagento 一筋12年の西さんに、ECプラットフォームを選ぶときにおさえておきたいポイントについて聞いた。ひとつめは、「事業における海外展開のウエイト」である。
「リプレースを検討される時には色々な軸があるかと思いますが、日本だけで事業が完結するのか、海外に向けてやっていくのかという点がひとつ基準になると考えています。また海外展開も行っていくという場合に、どれだけ本腰をいれて取り組んでいくのかによっても、大きく変わってくるのではないでしょうか」
また日本においては特に、「自社に適したシステムであるかを何より大事に考えてほしい」と西さんは強調する。
「残念ながら、このシステムを使ったら必ず売上が上がるという万能なものはありません。ですので、各EC 事業者さんが提供している製品の特性や、これから展開していきたいサービスとシステムの特性がしっかり合致しているかをまずは見極めること。この点を特に意識していただきたいです。そのうえで、本気でECを伸ばしたいと考えている方、かつ、できるだけシステムをあるがままの形で導入してアップデートする、という方向に舵を切れる方は、Magentoが向いているのではないでしょうか。あれもこれもと機能をカスタマイズしすぎたために、肝心のアップデートができなくなってしまっては本末転倒です。まずは、できるだけシンプルにMagentoを導入していただいて、必要な部分は運用しながら見極めていくという姿勢で活用していただくことが、Magentoを最大限に活かすポイントだと思います」

この2018年を振り返ると、Magentoにとってアドビによる買収のインパクトが大きかったのではないか。そう尋ねると、「やはり今年の中で、特に大きなトピックでした」と西さんは話す。長年Magentoに携わってきた西さんに、この出来事はどのように映ったのだろうか。
「データ解析やコンテンツのパーソナライズといった、今までだとひと手間二手間かかっていた作業をより簡単に行うことができるのではないかと考えています。そういったパワーアップは、Magentoのプラットフォームとしての魅力を加速させることにも繋がっていくはずです。ですので、今後Magentoの3系がリリースされる時があれば、何かとんでもないものができるのではないかと僕自身も期待しています。コンテンツを作る人達とそのユーザーさんが今まで以上にいい形で繋がることができればと思っています」
「多言語・多通貨・マルチサイト・複数在庫の管理」といった武器をもったMagentoは、これからどんな進化を遂げていくのだろう。ECサイト構築の枠にはおさまらない、顧客体験すらも変えるようなものになっていくのだろうか。だが、どんなにその性能が変わっていったとしても、「自社のサービスや製品を理解し、それに合ったツールを導入すること」がひとつのシステム選びの大きな判断軸であることはきっと変わらない。自社のシステムがサービスや製品にしっかりマッチしているかどうか、今一度見直してみてはいかがだろうか。
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- この記事の著者
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ECzine編集部 中村 直香(ナカムラナオカ)
ECに関する情報を、正確にお届けできればと思います。よろしくお願いいたします。
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