EC事業者がおさえておきたい、13のテクノロジー関連トピックスの「定点観測」。オープンロジの伊藤さんに、物流について聞きました。※本記事は、2019年9月25日刊行の『季刊ECzine vol.10』に掲載したものです。
2019年は置き配元年 カートの整備で備えるべし
大手ECプラットフォーマーが続々と「置き配」に本腰を入れて取り組み始めている。置き配とは、受取人が注文時に荷物の置き場所を指定することで受取人の在不在を問わず配達が行われる仕組みだ。Amazonは7月に置き配サービス対応エリアの拡大を発表し、楽天も自社の配送サービス「Rakuten EXPRESS」を通じて置き配サービスを試験的に実施している。配達員不足が深刻化する中、再配達コスト削減の救世主とも言える画期的な仕組みだが、EC事業者はどう備えれば良いのだろうか。
「カート内に置き配の受け皿をきちんと設けることが必要となってくるでしょう。置き場所の指示フォーマットが統一されていなければ配達ミスにもつながりかねないので、備考欄等ではなく、配達方法の選択肢に置き配を追加し、指示内容が配達伝票に印字されるようにするなどシステムの改変と整備がEC事業者側には求められます」
置き配バッグ(簡易宅配ボックス)とスマホアプリを連動させ、配送業者の置き配をサポートするサービス「OKIPPA」に伊藤さんは注目。Yper株式会社が提供するこのサービスは、アプリと連動した置き配バッグOKIPPAを玄関先に取り付けるだけで、受取人の代わりにOKIPPAが荷物を受け取ってくれるというもの。配送状況や配達完了の連絡をアプリで確認することができ、任意で盗難補償プランに加入することも可能だ。
「OKIPPAのようなサービスは他にもいくつかあります。このようなサービスに助成金が出て、受取人が安く利用できるようなスキームがあればより広がるのではないでしょうか。もちろん置き配だけですべての物流問題が根本解決するわけではありませんが、物流の効率化に向けて必要な取り組みであることは間違いありません」
今年3月に国土交通省と経済産業省が「置き配検討会」を立ち上げるなど、置き配は配達業者の枠を超えて推進されている。「2019年は置き配元年」と話す伊藤さん。ルールの整備や盗難、紛失などのリスク管理、対応するEC事業者への還元など議論されるべき点はあるが、置き配が配送形態のデフォルトとなる日はそう遠くないのかもしれない。
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ECzine編集部(イーシージンヘンシュウブ)
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