EC事業者がおさえておきたい、13のテクノロジー関連トピックスの「定点観測」。PAYの高野さんに、決済について聞きました。 ※本記事は、2021年3月25日刊行の『季刊ECzine vol.16』に掲載したものです。
小売店からレジがなくなる? イオンの「レジゴー」に要注目
コロナ禍でさまざまな分野へのDXが急激に進む日本。決済分野においても例外ではなく、すでに人々の生活に浸透しているスマートフォンを活用した新サービスなどが続々と発表されている。今回、まず高野さんが紹介するのは、イオングループが2020年3月より本格展開を開始している「どこでもレジ レジゴー」の最新動向だ。
「これは、スーパーを利用する顧客が貸し出し用のスマートフォンを用いて自ら商品のバーコードを読み取り、決済まで行うことができるサービスです。2020年内は、東京都・千葉県・神奈川県を中心に対応店舗の拡大を図っていましたが、2021年に入り、対応店舗を約1,000店にまで広げると発表しました。オフラインの購買活動の場においても、オンライン決済を行うことが当たり前になりつつあると示すひとつの例と言えるでしょう」
同サービスは、イオン系列のスーパーマーケットのみならず、傘下でマルエツやカスミを運営するユナイテッド・スーパーマーケット・ホールディングス(USMH)にも導入が決まっている。USMHでは、顧客が自身のスマートフォンにインストールしたアプリを用いて購入・決済手続を実現する予定だと言う。近年、小売業においても省力化の動きが広がり、セルフレジなどの活用も進んでいるが、決まった場所に設置するレジという概念をなくすことで、さらなる運営の効率化が期待できる。
「将来的には、Amazon Goのように完全無人化を目指しているのかもしれません。単なる効率化、人員削減の取り組みとしてではなく、スマートフォンアプリとオンラインのウォレットを紐づけ、オフラインの決済をスムーズにする流れは、決済体験のOMOとも言えます。スマートフォンアプリには、『インストールしてもらう』というハードルが存在しますが、日用品や生活必需品を取り扱うイオンであれば、インストール後のメリット訴求も容易です。ポイントカード登録をしてもらう代わりに、スマートフォンアプリをインストールしてもらう。このようなフローを構築できれば、顧客の購買情報をオンオフ問わず把握することができます。恐らく、ネットスーパーなどと連動した仕組み作りも構想していると考えられます」
メールマガジンに登録無料すると、続きをお読みいただけます
-
- Page 1
-
- Page 2
-
- Page 3
この記事は参考になりましたか?
- 季刊ECzine vol.16定点観測連載記事一覧
-
- 決済体験にも欠かせぬOMOの視点 情報収集と挑戦が今後の道を開く
- 最初に描く顧客体験が成長を左右する 生の声を活かした物流フロー改善を
- 選択肢が増えるECシステム 連続性を持った体験構築が必須に
- この記事の著者
-
ECzine編集部 木原 静香(キハラシズカ)
立教大学現代心理学部映像身体学科卒業後、広告制作会社、不動産情報サイトのコンテンツ編集、人材企業のオウンドメディア編集を経験し、2019年に翔泳社に入社。コマースビジネスに携わる方向けのウェブメディア「ECzine」の編集・企画・運営に携わる。2025年4月1日より、ECzine 副編集長を務める。
※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です
この記事は参考になりましたか?
この記事をシェア
