EC事業者がおさえておきたい、13のテクノロジー関連トピックスの「定点観測」。アナグラム田中さんに、運用型広告について聞きました。 ※本記事は、2021年12月24日刊行の『季刊ECzine vol.19』に掲載したものです。
Google 広告は貢献度の明瞭化へ 指標の変化に要注意
運用型広告のトピックとして、田中さんはまず2021年10月にGoogle 広告の「アトリビューション モデル」におけるデフォルト設定が変更になった点を紹介。
「従来は、コンバージョン経路において最後にクリックされた広告や、それに対応するキーワードに貢献度を割り当てる『ラストクリック』がデフォルトとなっていましたが、これが『データドリブン』に変わりました。ユーザーの過去データを踏まえてコンバージョンの貢献度が細分化され、成果をより適切に見ることができます」
指標が変更されることで、たとえばこれまでコンバージョンに貢献した広告・キーワードは件数での表示となっていたが、「A」に0.3、「B」に0.7……といったように、貢献度の割合が複数表示されるようになる。自動入札を活かしてコンバージョン経路全体を可視化できるようGoogleが新たな試みをしていると見られるが、広告運用に携わる人は数値分析をする際に注意が必要だ。
「これまでは成果が件数表示されていましたが、複数の広告・キーワードに成果が割り振られることで、小数点以下の数値が表出してきます。あまり効果がないと思っていたキーワードが実はコンバージョン創出に寄与していたというように、新たな発見がある可能性もおおいにありますが、数字だけに目を向けると効果が下がったように見えてしまう可能性もあるため、指標の持ちかたを変えるなど工夫しなくてはなりません」
この設定は2022年初めまでにすべての広告主に適用されるが、管理画面上で設定変更できるため、ラストクリックで計測したい場合も心配は無用だ。EC事業者の場合、間接コンバージョンに貢献する広告・キーワードを把握すれば、より適切に出稿量の調整が可能となる。
「機械学習を活かしたGoogleの新機能は、活用したほうが成果向上につながると考えるのが良いでしょう。ただし、単品通販などCPAで成果を測っている企業や、ほかの媒体と成果を比較したい場合、見かたが難しくなります。貢献度が明瞭化できる点はプラスととらえ、上手に活用していただければと思います」
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ECzine編集部 木原 静香(キハラシズカ)
立教大学現代心理学部映像身体学科卒業後、広告制作会社、不動産情報サイトのコンテンツ編集、人材企業のオウンドメディア編集を経験し、2019年に翔泳社に入社。コマースビジネスに携わる方向けのウェブメディア「ECzine」の編集・企画・運営に携わる。2025年4月1日より、ECzine 副編集長を務める。
※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です
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