コロナ禍は、人々のデジタルシフトを加速させるひとつのきっかけとなりました。インバウンド需要がほぼ消失する中で、日本好きな外国人による「日本ロス」といった言葉も出現し、今は「第3次越境ECブーム」と言える時代です。しかし、自社製品の需要がわからない、どのようにアプローチしたらよいのかわからない方も多いのが実情でしょう。連載第10回はBeeCruise(BEENOSグループ)の本間さんが、日本文化を活かして全国展開・EC推進を進める「AYANOKOJI」の事例をご紹介します。
BeeCruise株式会社の本間です。本連載では、前回まで決済、配送、カスタマーサポートといった越境ECの運用面のポイントや、越境ECでも人気のあるエンターテインメント領域に特化した内容を、事例を交えながらお伝えしてきました。今回は、これまで解説してきたポイントを踏まえた上で越境ECに取り組んでいる企業の事例をご紹介します。
インバウンド顧客のリピート促進へ 京都のがま口専門店「AYANOKOJI」
今回ご紹介するのは、秀和株式会社が運営する職人が手作りする京都のがま口の専門店「AYANOKOJI」のお取り組みです。同ブランドでは、現代の名工に認定された職人が監修するがま口商品の販売、コラボレーションアイテム、和風以外にもモダンなテイストのアイテムなど現代の生活やファッションにも馴染むデザインのアイテムを幅広く手掛けています。がま口の口金も独自に製造し、伝統の継承と革新性が人気を集めて全国に店舗を展開している点が特徴です。

同ブランドでは、オンライン販売にも力を入れており、ユーザビリティを重視したサイトデザインにこだわっています。たとえば商品カテゴリーだけではなく、「ギフトを贈りたい」「ノートPCが入るバッグが欲しい」「冠婚葬祭におすすめの商品は?」といったように、購入目的に応じた商品検索ができるメニューを顧客の一番目につく場所に配置しています。また、オンラインショップに来た顧客が導線やサイトの使いかたなどで迷わないようにチャット機能を搭載するなど、デザインや機能にもこだわっています。
デザイン性が高く、日本独自の工芸品でもあるがま口アイテムは、とくに訪日外国人観光客からお土産アイテムとしても人気を集めています。そこで、同ブランドは旅行の際に店頭で商品を購入した海外顧客が帰国後にも商品をリピート購入できるよう、越境ECの取り組みを開始しました。
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BeeCruise株式会社 執行役員 グローバルマーケティング From Japan担当 本間哲平(ホンマテッペイ)
2008年 スタートアップのD2Cメーカーに入社。小売・流通業界のリアル店舗からEコマース分野において事業開発及びマーケティング全般を担う。2012年に同社グループのコスメ会社を経営責任者として立ち上げる。2014年tenso株式会社に参画し、国内ECサイトの海外販売支援に従事。2015年に同社の執行役員に就任。現在は国内企業の海外進出時のマーケティング事業や自社サービスの越境ECプロモーション、新規事業開発などを主に統括。海外現地企業...
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