企業に求められるパーソナライズは、徐々に多様化しています。それにともない増えるコンテンツを整理しきれず、「配信して終わり」になっていませんか。IllustratorやPhotoshopなどのツールを提供するアドビが「コンテンツ×eコマース」を語る当連載。第2回は、コンテンツの供給・展開のプロセスである「コンテンツサプライチェーン」において、注力すべき4つのフェーズを紹介します。
縦割り組織がコンテンツの制作と展開を阻んでいる
第1回の記事では、パーソナライズなどEC体験向上の鍵としてコンテンツの重要性をお伝えしました。
前回の記事はこちらから
求められるパーソナライズは、ECサイトを訪問した顧客の属性に加え、顧客の商品に対する理解度、ニーズ、予算など、様々な要件に応じて変化します。そのため、できるだけコンテンツのバリエーションを多くして対応しなければなりません。
内容はもちろん、ウェブページ、動画・音声、3D画像など多彩なアセットが必要です。昨今はパーソナライズとしてカバーすべき範囲が拡大傾向にあるので、戦略的かつ迅速なコンテンツの供給・展開が求められます。
ここでいう「コンテンツの供給・展開」とは、コンテンツの企画・制作から、関係部署のチェックを経て、ECサイトやアプリ、動画チャネルなどに公開するまでのプロセスを指します。
多くのEC事業者は、コンテンツ制作は外部の制作会社、アプリや動画チャネルの対応はマーケティング部などのように、業務や役割を割り振っているかもしれません。しかし、戦略的かつ迅速にコンテンツを供給・展開するのであれば、企画・制作から公開までの一連のプロセスについて「本当に効率的に業務が進んでいるか」を押さえておく必要があります。このコンテンツの供給・展開のプロセスを「コンテンツサプライチェーン」と呼びます。
では、どうすれば戦略的かつ迅速なコンテンツサプライチェーンが実現できるのか。ここでは、逆に「なぜ戦略的かつ迅速なコンテンツサプライチェーンが実現できないのか」という点から考えてみましょう。
先ほど、コンテンツサプライチェーンでは「部署担当によって業務や役割を割り振っている」EC事業者が多いと述べました。実は、この縦割りの体制が、コンテンツサプライチェーンを複雑でコストのかかるものにしているのです。
制作チームであれば、クリエイティブのアセットごとにデザインチームが存在し、それぞれでクリエイターを抱え、デザインコンセプトから成果物の制作を進めています。一方では、自社コーポレートサイトの運用チームがウェブサイトの改修やクリエイティブの差し替えを行います。さらにもう一方では、マーケティングチームが独自にキャンペーンを展開して告知用のクリエイティブを制作しています。
それぞれの施策について経営層や事業責任者の確認・許可をもらいますが、そのやり取りもメール、紙文書、クラウドでの共有とバラバラです。
こうなると、迅速な意思決定やコミュニケーションはもちろん、コンテンツも管理しきれません。その結果、コンテンツサプライチェーン全体の工数もコストもかかるというわけです。
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アドビ株式会社 デジタルエクスペリエンス事業本部 パートナーセールス シニアマネージャー 今井徹(イマイ トオル)
日系ネットワーク機器のベンチャー企業で営業、マーケティングに従事。WDM、SIP、各種Saas系などのスタートアップ企業に創業メンバーとして参画。前職はデータセンター事業社のクラウド企画、オフショア開発などのマーケティング/広報、経営企画部門を歴任。2017年よりMagentoの開発プロジェクトに携わり、アドビがM...
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