コロナ禍によってオンラインでのコミュニケ―ションが増え、消費者のライフスタイルが変化する中、我々のビジネス環境も大きく変化しています。このような時期だからこそ「現場の声」を拾い上げ、対応を考えようとしている組織も多いのではないでしょうか? 本稿はデータドリブン(Data Driven)というテーマで解説をしています。前回は、営業組織におけるマネジメント登用基準に関するデータ活用の事例を紹介しました。今回はアンケート調査などに取得するフリーコメントなどの定性データの活用について解説します。
アンケート回答形式のメリット・デメリット
BtoBビジネスにおいても商品・サービスの開発や改善を行う際に、現場の声を拾うことは不可欠です。最近では、PC、スマートフォンなどを使ってウェブ上で回答でき、瞬時に集計できる便利なアンケートツールも普及しています。調査が容易になったことで、顧客満足度調査や社内の意見収集などさまざまな用途に活用されています。本稿はフリーコメントなどの定性データをテーマにしますが、まずは前提となるアンケートの回答形式についてかんたんに説明します。
| 回答形式 | 特徴 | 主なアンケートツールの形式 |
|---|---|---|
| シングルアンサー(SA) | 設問に対して選択肢をひとつ選ぶ | ラジオボタン、ドリルダウン |
| マルチプルアンサー(MA) | 設問に対して選択肢から該当する複数の項目を選択 | チェックボックス |
| フリーアンサー(FA) | 設問に対して回答者が好きな言葉を記載 | 自由記入欄 |
SA(シングルアンサー)はある設問に対して選択肢ひとつを選ぶものです。たとえば、飲食店の顧客アンケートで「当店のサービスにご満足いただけましたか?」という設問に対し、「とてもそう思う」~「全くそう思わない」まで5段階のいずれかを選択して答える形式のものです。アンケートツールではラジオボタンなどがよく使われます。
MA(マルチプルアンサー)はある設問に対して選択肢から該当する複数の項目を選択するものです。たとえば、「当店を選んでいただいた理由は何ですか(複数回答可)」という設問に対して「1.雰囲気がよいから」「2.料理がおいしいから」「3.便利な場所にあるから」などいくつかの選択肢の中から該当するものすべてを選択します。アンケートツールでは、チェックボックスなどが用いられます。
そして、FA(フリーアンサー)は通常文字数制限があるものの、設問に対して回答者が好きな言葉を記載することができるものです。たとえば、「当店のサービスへのご意見・アドバイスがあれば自由にご記入ください」のような例です。
SA、MAは回答者の分布や選択肢を点数化することによって平均値などを算出できるため、全体傾向などを示し、グループ間の比較をするのに便利です。しかしながら、企画者があらかじめ準備した設問に回答することになるため仮説検証の手段としては適していますが、新たな市場ニーズなど、探索的に情報を得たい場合はフリーコメント回答のほうにメリットがあります。ただし、フリーコメントはそのままでは集計できないので、情報を1つひとつ読み込んでいくなど分析作業の負荷は大きくなります。
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- この記事の著者
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リクルートマネジメントソリューションズ コンサルティング部 シニアコンサルタント 松木 知徳(マツキトモノリ)
2007年リクルートマネジメントソリューションズ入社。コンサルタントとして企業の人材開発・組織開発に従事し、数々の表彰を受ける。テクノロジーや科学的な理論をもとにした科学的な営業組織づくりの支援や従業員のモチベーションの要因を研究し、新サービスの開発、メディアでの執筆活動や企業での講演などを多く行っている。 人工知...
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