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MarkeZine Day 2026 Autumn

「UNBOUND 2026」現地レポート

HubSpotの最高顧客責任者は問う 「営業とカスタマーサクセスの足並みは揃っているか?」

 30万社超の顧客を抱えるHubSpotは、カスタマーサクセスをどのように実現しているのか。ボストンで開催中の「UNBOUND 2026」に参加する編集部が、同社CCO(最高顧客責任者)のジョン・ディック氏に個別インタビューを敢行。AIと人間を組み合わせた「ロー&ハイタッチ戦略」やヘルススコアの新たな評価指標、そして営業担当者とカスタマーサクセスマネージャーの足並みを揃える重要性について聞いた。AI時代に求められる人材像や現場の役割変化まで、組織成長のヒントに迫る。

キーノートでのサプライズ登壇を終えたばかりのディック氏が、個別取材の部屋に姿を現した。多忙の合間を縫っての取材対応に礼を述べると「お客さんと一緒に過ごすのが大好きだから、いつだって楽しいんだ」と笑顔を見せる。

30.6万社のサクセスを支えるロー&ハイタッチ戦略

──まさかあなたとボドナーさんがキーノートに登壇されるとは思いませんでした。

 誰も予想していませんでしたよね。楽しくやろうと心がけました。雰囲気を良く保たなければなりませんから。他にもいくつかジョークを用意していたのですが、カットされてしまって(笑)。

キーノートにサプライズ登壇したジョン・ディック氏とCMOのキップ・ボドナー氏。軽快な掛け合いで観客を盛り上げた
キーノートにサプライズ登壇したCCOのジョン・ディック氏とCMOのキップ・ボドナー氏。軽妙な掛け合いで観客を盛り上げた。

──それでは早速インタビューを始めたいと思います。SalesZineの主な読者層は営業組織のリーダーですが、今日はカスタマーサクセスのトピックも含めてお話をうかがう予定です。

 営業とカスタマーサクセスは、非常に密接に融合しつつあります。ですから読者の皆さまにとって、カスタマーサクセスについてさらに理解を深めることは、非常に大きな意味があるでしょう。

HubSpot CCO(Chief Customer Officer) ジョン・ディック氏
HubSpot CCO(Chief Customer Officer) ジョン・ディック氏

──御社は数多くの顧客を抱えています。1社1社にきめ細やかな対応をすることは現実的に難しいはずです。そこで、AIを活用した「ロータッチ」と人間による「ハイタッチ」の境界線をどのように引いて、カスタマーサクセスを促進しているのでしょうか。

 当社では30万6,000社の顧客を抱えています。そのため、カスタマーサクセスチームの人員を増やすだけでは、顧客の成功を支援することが非常に難しいです。

 そこで、私たちは戦略をいくつかの異なるカテゴリーに明確に分けています。第一に、どの顧客がいつ支援を必要としているかを的確に把握することに注力しています。また、顧客がHubSpotを通じて成果を上げているかどうかを確実に把握できるよう、データ戦略を大幅に強化しました。もし成果が上がっていない場合は、その顧客に対して支援を提供するように努めています。その支援は、AIのサポートを受けた人間によるものになる場合もあれば、単にAIのみによるものになる場合もあります。

 先ほどのキーノートで「Breezeアシスタント」のリニューアルが発表されました。私たちがこれほど期待を寄せている理由の1つは、顧客が当社にどれだけの金額を支払ってくれているか、あるいは当社の担当者が対応できるかどうかに関わらず、すべての顧客を支援できるようになるからです。

「ヘルススコア=利用状況」ではない

──成果を追求したいと考えている顧客についてお話をされましたが、彼らが求めている成果や必要なサポートを、どのように把握しているのでしょうか。

 見ている指標は3つあります。第一に需要の創出、第二に契約の獲得、そして第三に顧客満足度の向上です。我々の顧客がこの3つのアウトカムのうちのどれか、もしくは全部をしっかりと達成しているかどうか。これを見ています。

 顧客のヘルススコアの評価基準を、単なる利用状況の確認から「需要を創出できているか」「より多くの契約を獲得できているか」あるいは「顧客を満足させられているか」を測定する方向へと、大幅に進化させてきました。

──プロダクトの利用頻度だけでは解約を防げないケースが増えていますよね。顧客が真にアウトカムを得ているかを評価する新たな指標をお聞きしたかったので、答えていただけて良かったです。

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顧客と向き合いたいから営業職に就いている

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この記事の著者

渡辺 佳奈(編集部)(ワタナベ カナ)

1991年生まれ。慶應義塾大学環境情報学部を2013年に卒業後、翔泳社に新卒として入社。約5年間、Webメディアの広告営業に従事したのち退職。故郷である神戸に戻り、コーヒーショップで働く傍らライターとして活動。2021年に翔泳社へ再入社し、MarkeZine編集部に所属。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2026/09/30 07:30 https://markezine.jp/article/detail/77666

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