ここ数年で注目が高まっている「CX=Customer Experience(顧客体験)」について、基礎的な考えかた~実践的なフレームワークまでをできるだけわかりやすく紹介する連載です。第3回は、UX実行フェーズのポイントとなる、「4つの課題分類とチームのつくりかた」をテーマにお届けします。※本記事は、2019年12月25日刊行の『季刊ECzine vol.11』に掲載したものです。
前回は主に、自社の現状を分析するためのフレームワーク「UXピラミッド」を紹介しました。
今回は、それにより明らかになった自社の顧客体験の課題点をどのように改善していくかという「実行」フェーズの話です。このフェーズがしっかりしていないと、いくら詳細な分析をしても無駄になってしまいます。しっかりとポイントをおさえましょう。
「課題を4つに分類すること」から始めよう
大前提として、課題には4つの種類があります。表のように「改善による効果の大きさ軸」と「解決までにかかる時間(コスト)軸」のふたつの軸で整理し、4つに分類することから始めましょう。効果や時間の長短は、取り組んでいるプロジェクトごとに決めていただいて問題ありません。
| 効果が大きそう | 効果が小さい | |
|---|---|---|
| 短時間で解決可能 | ①最優先課題 | ②優先課題A |
| 解決に時間を要する | ③優先課題B | ④後回し課題 |
効果の軸で「大きそう」という表現を用いているのは、実際の現場で「大きい」と断言できるような課題にはなかなか出会えず、「これやったらけっこう良くなりそうだよね」という効果への確信は持てないが、大きな可能性を感じる、くらいの曖昧さになることが多いためです。
それぞれの課題について説明します。「①最優先課題」は、短時間で得られる効果の大きそうな改善となるため、当然ながら最優先で解くべき課題です。一方で、このような課題は得てして量が少なく、発見すること自体の難易度が高い場合が多いです。そして、それと対極に位置する「④後回し課題」についての説明は不要かと思いますので省略します。
①と④については、特段難しいことはなく、①であれば即断即実行ですし、④は「あとで時間ができたときにやる」リストに加えておけば良いと思います。ここで難しいのは、「②と③をどう取り扱っていくべきか」という課題です。②は実施すれば効果は出そうだが、たくさんの打ち手をこなさねばならず、③を実施すれば工数はかかるが、効果の確信が持ちづらいため、どちらの課題をどのように進めるべきかに頭を悩ませる人が多いです。
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- この記事の著者
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オイシックス・ラ・大地株式会社 CXO 白石夏輝(シライシ ナツキ)
学生時代のインターンからそのままオイシックスに新卒で入社。その後、新規、既存顧客向けのプロモーション活動に従事し、2018年10月より同社CXOに就任。全社を横断での食のデリバリー事業における顧客体験の向上に取り組んでいる。
※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です
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