EC事業者がおさえておきたい、13のテクノロジー関連トピックスの「定点観測」。オムニチャネルコンサルタントの逸見さんに、オムニチャネルについて聞きました。 ※本記事は、2021年6月25日刊行の『季刊ECzine vol.17』に掲載したものです。
売上よりも顧客の期待に応える 視点を変えて環境を見直そう
デジタル起点でビジネスを展開し、顧客と距離の近いコミュニケーションでファンを増やすD2C。LTV向上を重視するビジネススタイルは、売上重視でスケールアップを目指す既存ビジネスとは一線を画しているが、「オムニチャネルを推進したい企業・ブランドには、ぜひこの考えを持ってほしい」と逸見さんは語る。
「売上重視のビジネスでは毎年損益分岐点が上がり続け、自らの首を絞めることにもなります。売上を増やすためにより多く商品を売らなければならず、ポイントを多く付与したり、クーポンを発行したりといった施策を行う企業・ブランドも存在しますが、こうした施策は結果的に利益率を下げてしまいます。これでは本末転倒ですよね。 事業内容や扱う商材にもよりますが、市場規模を制約とした『売上の限界』は必ず存在しますし、顧客と関係構築ができていなければ、売上アップにもつながりません。理想は、自社商品の市場規模と売上の限界値を見極めた上で、リピート顧客を最大限まで増やす努力をすることです。これが上手なのがD2Cと言えます。D2Cはスケールせずとも成立するビジネスモデルであり、信用関係構築に重きが置かれています。ひたすら売上を追う解釈が見直されつつあることは、間違いありません」
顧客と関係を深める上では、積極的な交流はもちろんながら、顧客が求める販売手段の提供も必要となる。オムニチャネルに対応することは、顧客の期待に応えるためにも欠かせないことが理解できるだろう。LTV向上を実現できているか社内で検証する上でも、チャネルを横断した購入履歴を追うことは必須だ。
「顧客に心地よい体験をしてもらうにはどうすべきか、UI/UXも含めた環境作りを考える必要があります」
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ECzine編集部 木原 静香(キハラシズカ)
立教大学現代心理学部映像身体学科卒業後、広告制作会社、不動産情報サイトのコンテンツ編集、人材企業のオウンドメディア編集を経験し、2019年に翔泳社に入社。コマースビジネスに携わる方向けのウェブメディア「ECzine」の編集・企画・運営に携わる。2025年4月1日より、ECzine 副編集長を務める。
※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です
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