EC事業者がおさえておきたい、13のテクノロジー関連トピックスの「定点観測」。オープンロジの伊藤さんに、物流について聞きました。 ※本記事は、2021年6月25日刊行の『季刊ECzine vol.17』に掲載したものです。
既存流通でできない挑戦をD2Cで 大手企業の新規参入続く
物流の動向を語る上でも欠かせないD2Cの躍進。注目すべきはこれまでD2Cに取り組んでいなかった大企業が、顧客との交流を目指して参入する動きにあると言う。
「D2Cはスモールマスがターゲットのビジネスです。売上の天井はある程度限られていますが、SNSなどを活用して顧客に世界観を伝え、直接交流を図ることで距離を縮めて継続購入を促し、売上アップにつなげる点に特徴があります。また、オンラインで収集したデータを基にプロセスや商品を改善し、その過程をもさらけ出すことで顧客から共感を獲得するという、既存企業では困難なフローを実現しているところも、ユニークなポイントと言えるでしょう」
しかし、コロナ禍を機に各企業がビジネスのありかたを見直す中で、大手や老舗企業のスタンスにも変化が生じている。そのひとつの例として、伊藤さんは2021年2月にロッテが立ち上げたD2Cチョコレートブランド「YOIYO」を紹介した。
「YOIYOは、ロッテがオンラインのみで発売する高級チョコレートを取り扱うブランドです。『日本に酔うチョコレート』をテーマに、全国から厳選したアルコールを用いて作ったこだわりのチョコレートなだけに、4個セットで税込2,700円と決して手頃とは言えない価格帯ですが、チョコレート好き、酒類好きな方々を中心に着々とクチコミを広げています。全国流通を行う商品は、より多くの人に好まれるように売れるど真ん中を狙う必要があったり、天候や流通リスクを踏まえた商品展開をしたりする必要がありますが、EC直販の場合はコアなターゲット向けの商品や、常温で品質維持が難しい商品を作ることも可能です。既存商品とは別の新たな市場開拓を目指し、熱量の高い新規顧客を獲得する同社のような取り組みは、今後も増加していくと考えられます」
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- この記事の著者
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ECzine編集部 木原 静香(キハラシズカ)
立教大学現代心理学部映像身体学科卒業後、広告制作会社、不動産情報サイトのコンテンツ編集、人材企業のオウンドメディア編集を経験し、2019年に翔泳社に入社。コマースビジネスに携わる方向けのウェブメディア「ECzine」の編集・企画・運営に携わる。2025年4月1日より、ECzine 副編集長を務める。
※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です
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