つまずいたのはCSV
ここまで読むと、導入費用を2桁も抑えることができ、よきパートナーに出会うことができていて、順調に見えるかもしれません。でも、そんなことはありませんでした。
StoreHeroのメンバーには、本当にお世話になりました。いまでも忘れられないのがCSVです。ECサイトの仕組みを理解したいという思いもあり、構築にはなるべく携わらせていただきました。作業的なものもできるかぎりやらせていただきました。
商品登録を進めるなかで「CSVでインポートしてください」と言われる。ところが一向にインポートできない。エクセルで開いて編集してしまっていたからです。何度言われても、同じ失敗を繰り返しました。
理由は単純でした。私は営業として、エクセルを強力な武器として使い倒してきた人間です。だからCSVを見て「あ、エクセルだ」と思い込んでしまった。CSVはエクセルではない。ここに気づくまでに、どれだけの時間を使ったかわかりません。
50歳の私を指導してくれたのは20代前半の若い天才。「榊原さん、昨日も言いましたよね」と何度も何度も冷たい声で教えていただきました。 ECに携わっている方々なら当然であることが「しろうと」の私にはすべてが初めて。これを乗り越えることができたのは営業時代に培った根性(笑)だったのかもしれません。
第1回のまとめ:EC導入の絶対条件を定めよう
「しろうと」な私でしたが、Shopifyにたどり着き、StoreHeroというパートナーと出会い、なんとかECサイトのオープンにこぎつけることができました。アナ スイの公式オンラインストアをオープンしたのは2018年。その後次々にShopifyでブランドサイトを立ち上げました。4つ目が現在も運営に携わっているポール & ジョー公式オンラインストアで、ここまでが私の「はじまり」です。
いま思えば、9桁の見積もりのまま進めなくてよかった。素直にそう思います。そしてもう一つ。再検討のときに「運用負荷と運用コストを低くしたい」「更新はクイックにしたい」という2点を、先に言葉にしておいたこと。これが大きかった。
専門的な要件定義ではありません。営業経験の勘です。それでも、その勘にしたがってよかった。デジタルの「しろうと」ですが、営業の勘でも、なんとかかんとかなりました。
急にEC担当になった、新たにECを立ち上げる、リプレイスをするなど、ECの岐路に立たされた場合は、自社ECに絶対欠かせない条件をまとめてみてください。それがあるかないかで、立ち上げのスピードや納得感はきっと違うはずです。
次回はECでは欠かせない「物流の組み立て」について解説します。カートを選んだはいいものの、モノはどうやって届けるのか。ここでも私は盛大に転びます。
